【米ビルボード・ソング・チャート】モーガン・ウォレン「ラスト・ナイト」通算6週目の首位、トゥーシー自身初のTOP10入り

モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」が通算6週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

1位に到達した3月18日付から今週(5月20日付)まで、非連続で通算5週目の首位を獲得した「ラスト・ナイト」。今週の集計期間(2023年5月5日~5月11日)にエアプレイが6,020万回(8%増加)、ストリーミングが3,430万回(6%増加)、セールスは9,000(2%減少)をそれぞれ記録して、エアプレイ・チャートで5位、デジタル・ソング・セールス・チャートも2位をそれぞれキープ。ストリーミング・ソング・チャートでは先週の2位から1位に復帰して、通算8週目の首位を獲得した。

ジャンル別では、カントリー・エアプレイ・チャートで2週目の首位を獲得。ポップ・エアプレイ・チャートで13位から12位、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで15位から14位、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは22位から19位にそれぞれ最高位を更新し、カントリー・ソング・チャートでは首位獲得週を14週目に更新した。

「ラスト・ナイト」が収録された最新作『ワン・シング・アット・ア・タイム』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で初登場から10週目の首位を獲得し、同10週をマークした前作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(2021年)に続き2作連続で10週連続首位獲得という男性ソロ・アーティスト初の快挙を達成した。

先週に続き2位もシザの「キル・ビル」が同位をキープして、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートで20週目、R&Bソング・チャートでは21週目の首位を獲得した。R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでは、リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」と同率の史上最長記録を達成している。

20週 リル・ナズ・X「オールド・タウン・ロード feat. ビリー・レイ・サイラス」(2019年)
20週 シザ「キル・ビル」(2022~23年)
18週 リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ「インダストリー・ベイビー」(2021~22年)
18週 ドレイク「ワン・ダンス feat. ウィズキッド&カイラ」(2016年)
16週 ロビン・シック「ブラード・ラインズ feat. T.I.&ファレル」(2013年)
15週 メアリー・J.ブライジ「ビー・ウィザウト・ユー」(2006年)

3位も、マイリー・サイラスの「フラワーズ」が同位をキープ。今週9,150万回(1%増加)を記録して、エアプレイ・チャートでは通算13週目の首位を獲得した。13週は、1990年12月に集計が始まったエアプレイ・チャート史上10番目に長い記録で、コロムビア・レコードの楽曲としては、アデルの「イージー・オン・ミー」に続く2番目、マライア・キャリー&ボーイズIIメンの「ワン・スウィート・デイ」の記録に並んでいる。

26週 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2020年)
18週 グー・グー・ドールズ「アイリス」(1998年)
16週 マルーン5「ガールズ・ライク・ユー feat. カーディ・B」(2018年)
16週 マライア・キャリー「ウィ・ビロング・トゥゲザー」(2005年)
16週 ノー・ダウト「ドント・スピーク」(1996~97年)
15週 アデル「イージー・オン・ミー」(2021~22年)
14週 パニック!アット・ザ・ディスコ「ハイ・ホープス」(2018~19年)
14週 アリシア・キーズ「ノー・ワン」(2007~08年)
14週 セリーヌ・ディオン「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」(1996年)
13週 マイリー・サイラス「フラワーズ」(2023年)
13週 TLC「ノー・スクラブ」(1999年)
13週 ドナ・ルイス「ラヴ・オールウェイズ」(1996年)
13週 マライア・キャリー&ボーイズIIメン「ワン・スウィート・デイ」(1995~96年)
13週 エイス・オブ・ベイス「ザ・サイン」(1994年)
13週 ボーイズIIメン「エンド・オブ・ザ・ロード」(1992年)

4位もエスラボン・アーマード&ペソ・プルマの「Ella Baila Sola」が同位にランクインして、ラテン・ソング・チャートでは6週目の首位を獲得。先週5位に浮上したレマ&セレーナ・ゴメスの「カーム・ダウン」も同位をキープして、約1年前から集計が始まったアフロビーツ・ソング・チャートでは首位獲得週を史上最長の37週目に更新した。

6位もメトロ・ブーミンの「Creepin' with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」、7位もグルーポ・フロンテラ&バッド・バニーの「un x100to」がそれぞれ同位を維持して、TOP7は先週と同じ曲がランクインした。

続いて今週8位には、米ニューヨーク州出身のラッパー=トゥーシーの「フェイバリット・ソング」が先週の11位から上昇し、自身初のTOP10入りを果たしている。

「フェイバリット・ソング」は、今年の2月にオリジナルがリリースされ、TikTokを中心としたバイラル・ヒットなどによりチャートを上昇。今週の集計期間初日5月5日に、R&Bシンガーのカリードをフィーチャーしたリミックスがリリースされたことで更にポイントが上昇し、登場12週目でTOP10入りした。

リミックスの反響により、エアプレイは11%増加の2,850万回、ストリーミングも6%増加の2,070万回にそれぞれ上昇し、ラップ・ソング・チャートでは2週目の首位を獲得した。なお、TikTok上のアクティビティは米ビルボード・チャートには直接反映しない。

タイトルに「ソング(Song)」が付く曲がTOP10入りするのは「フェイバリット・ソング」が史上43曲目で、初めてランクインしたのは1958~59年に4週間1位をマークしたデヴィッド・セヴィル&ザ・チップマンクスの「ザ・チップマンク・ソング」だった。最新のチャートでは、今年の1月7日付にナット・キング・コールの「ザ・クリスマス・ソング」が9位ランクインして以来で、非ホリデー・ソングでは、昨年10月に3位をマークしたポスト・マローンの「アイ・ライク・ユー(ア・ハピアー・ソング)with ドージャ・キャット」以来となる。

ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデの「ダイ・フォー・ユー」は先週の8位から9位にダウンして、10位はテイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が同位をキープした。「アンチ・ヒーロー」は、TOP10滞在週を今週で自己最長記録となる27週目に更新している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月19日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
2位「キル・ビル」シザ
3位「フラワーズ」マイリー・サイラス
4位「Ella Baila Sola」エスラボン・アーマード&ペソ・プルマ
5位「カーム・ダウン」レマ&セレーナ・ゴメス
6位「Creepin'」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
7位「un x100to」グルーポ・フロンテラ&バッド・バニー
8位「フェイバリット・ソング」トゥーシー
9位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
10位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト

© 株式会社阪神コンテンツリンク