荒川区 突如産科医院が閉院 相談100件超に

荒川区にある産婦人科医院が5月8日に突然、閉院し、妊婦らから転院などについて区役所に100件以上の相談が寄せられる事態となっています。

荒川区の加藤産婦人科医院は5月8日、「資金繰りの悪化」と「院長の体調不良」を理由に突然、閉院しました。5月15日午前、医院に明かりはついておらず、インターフォンの呼びかけにも応答はありませんでした。病院のホームページには、謝罪の文章や患者専用の問い合わせ窓口とともに、分娩の予約を入れていた患者には順次、別の医療機関への紹介状を送ることが記されています。事前の閉院の知らせは一部の患者にとどまり、通院していた患者の大半にとって、突然の閉院だったということです。

この医院で出産したという人は…
「急だったからビックリしてしまったけど、なんかもう失礼だなと思っちゃって、紹介状とかちゃんと書いて全て滞りなく終わって閉院されるならいいと思ったけど」
(記者:この辺りの方はこちらで産む?)「だいたいここなので、2人目産むならここにしようかなと思っていたので。もう別のところになるじゃないですか、次産むとしたら。その時に、もし1人目の情報とかを教えてほしいとか言われたら、教えることができないから不安になっちゃって」

閉院から一週間。区も対応に追われています。

担当者:「本当に突然のことでして、連日まだ今日も問い合わせが来ていますね」

荒川区の健康推進課や子育て支援課には、出産を真近に控えた妊婦らから、転院や検診などについて、これまで100件以上の相談が寄せられているということです。

担当者:「不安や悩みを感じている方もいらっしゃると思いますので、引き続き医療機関にできる限りの対応をお願いしながらですね、医師会・医療機関と連携しながら寄り添った相談支援を行なっていきたい」

荒川区は患者に対し、別の産婦人科を紹介するほか、転院先での再検査にかかる費用の一部助成も検討しています。また、電話で相談窓口を開設しています。

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