建設業「3K」なんて言わせない おしゃれな作業服、冊子で紹介 青森県協会東青支部など

おしゃれな作業服をまとめた冊子

 青森県建設業協会東青支部と協会青年部会東青支部が、建設業のイメージアップに向けた取り組みを進めている。第1弾として、おしゃれな作業服をまとめた冊子を作成。建設業が抱かれがちな「3K(きつい、汚い、危険)」の印象を払拭するのに活用し、若手人材の確保につなげる狙いだ。

 冊子は3月末に完成。青森市と外ケ浜町の15社の作業服を掲載し、各社員がモデル役を務めた。デニム生地やスーツ型、スポーツウエア風などデザインはさまざま。県内の高校、大学のほか、Uターン就職希望者の目に留まるように、東京都の青森暮らしサポートセンターなどにも配布する。

 青森市の志田内海は昨冬、アメリカンカジュアルをテーマに、デニム生地の作業服を完成させた。服と帽子に社名のロゴを刺しゅうしたワッペンを縫い付け、ジャンパーやカーゴパンツを組み合わせて、独自性を表現した。

 デザインを担当した営業部・サステナブル事業室の前田繁幸本部長は「ストレッチ素材で動きやすく、コンビニエンスストアなどにも立ち寄りやすいと思い、デニム生地を採用した」と説明。建設業界では少子化や若年層の県外流出を背景に人手不足が課題となっており、「若手を県内に引き留めるアクションを何か起こしたかった」と振り返る。

 建設業協会東青支部と協会青年部会東青支部は若年層の就業を増やすため、建設業のイメージをアップデートする事業に着手。「新4K(感動、かっこいい、結構もてる、稼げる)」をキーワードに、作業現場の休憩スペースやトイレの環境改善にも取り組む予定だ。

 三国英光・県建設業協会東青支部事務局長は「災害時の貢献など建設業本来の魅力を伝えることは大切だが、それだけでは若い人は振り向いてくれない。少しでも、建設業の雰囲気を良くしたい」と語る。

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