森田望智、3歳以来のショートヘアでイメチェン 長らくロングヘアだった理由とは

フジテレビ系ドラマ『バイバイ、マイフレンド』(毎週火曜25時55分~、関東ローカル、全4回)で主演を務める俳優の森田望智に、entax取材班がこのほど、単独インタビューを実施。Netflix配信ドラマ『全裸監督』や、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』で好演するなど幅広い演技で見る者の心をつかむ森田に、学生時代の思い出や思い描く自身の将来像などを語ってもらった。

――主演オファーを受けた時の感想を教えてください。
「単純にうれしかったです。主演は1番描かれるシーンが多いので、それだけ役として経験が積めるというか、1シーンごとに感情が積み重なっていくので、とても楽しみでした。実際にやってみて本当にその通りで、1シーンごとに役への思いが強くなりますし、(役に)生きている感覚がすごく強くなる。それは今までにない経験で良かったなと思います。“主演が…”とかっていうよりは、私はこの脚本がすごく面白いって思ったので、それに携われたことが1番うれしいなと思います」

主人公の早川麻衣を演じる森田望智(C)フジテレビ

――役作りをするうえで、制作サイドとどんな話し合いをしましたか?
「“高校時代の麻衣ちゃんと、10年後の麻衣ちゃんとの差みたいなものは出したい”ということと、“1話から4話の中で麻衣ちゃんが成長していく過程を描きたい”というお話だったので、ちゃんとそのシーンを毎回毎回、演じていれば、自然とそうなっていくんじゃないかなと思っていました」

――今作でメガネ姿やショートヘアを披露していて、SNSでは驚きのリアクションも上がっています。
「皆さんの(自分に対する)イメージは、髪の毛が長くて、すごく女性らしいじゃないですけど、はっきりしている役の方が今まで多く、今回はそういうタイプとは真逆の役なので、余計にそう思われるのかなと思います」

――これくらい短く切ったのは、どれくらいぶりですか?
「3歳ですね。(髪が)肩につくかな? ぐらいの感じはあったんですけど、ここまで短いのは本当になかったですね。(髪形に)こだわりがなさすぎて伸びていっちゃうというだけで。あと、髪が長いことによって短い役が来た時も長い役が来た時も両方できるじゃないですか。短いと(ウイッグなどを)付けなきゃいけなくなって、それが不自然になってしまい、役の幅がすごく狭まってしまうので、どちらにも対応ができるという意味でなるべくロングでいた方がいいっていう思いが昔からあります」

ここまで短いのは3歳以来というショートヘアの森田望智

―自身のメガネ姿はいかがですか?「“(メガネをかけることは)小説を書く時のスイッチになる”という最初のお話で、私も“すごくいいな”と思って衣装合わせの時からかけていたら、“何かこれ、まいまいっぽいね”ということで、普段からかけることに決まりました。やっていたら、意外とこっちでいる方がしっくりくるっていうことで、ずっとかけています」

――普段、メガネをかけることは?
「家ではメガネです。メガネがあると、人との目と目の対峙が直接的ではなく、メガネのフィルターがあることによって少し壁を作ることができるイメージは、麻衣ちゃんをやるうえでやりやすかったですね。私はすごく役の衣装とメイクで気持ちが変わるタイプなので、特にそう感じました。」

――ご自身も10年前は学生でした。学生時代の思い出は?
「高校の部活がすごく楽しくて、仲のいい友達もできました。ダンス部だったんですけど、文化祭に向けて毎回、踊りを自分たちで考えて、振り付けをしたりして。みんなで1つのものを作り上げていく作業の楽しさは、お芝居の作品作りとすごく似ているところがあって、それを楽しめたから今にもつながっている気はします」

――人生でつらかった時に、それを乗り越えるためにどんな努力とか工夫をするタイプですか?
「どこかで“過去には絶対に戻れない”という想いが、今できる努力を大切にするというか、“次にそうならないためにどうしたらいいか”と考えるようにしています」

――麻衣は罪悪感と後悔を抱えながら生きていく役どころです。森田さんは失敗した時に切り替えられるタイプですか?
「内容にもよりますけど、普段はけっこう携帯とかをなくしても大丈夫というか、“しょうがない”ってなるタイプです。あんまり自分の中にためているのが得意じゃなくて、周りにすぐ話してしまうんです、“こういうことをやっちゃった”みたいな。麻衣ちゃんみたいに1人でため込めないんですよ。だから、その分、自分自身が楽になっている感じはします」

ショートヘアにメガネ姿で早川麻衣を演じる森田望智(C)フジテレビ

――逆に10年後は、どんな自分になっていたいですか?
「私はいつお仕事がなくなってもおかしくないと思っているので、まずはお仕事を続けられる女優さんになれるように、一個一個を丁寧に経験積んで、10年後にはもっともっとお芝居がうまくなっていたいと思っています。だいたい素敵な(俳優の)方って人間的に素敵な方しかいないので、自分がそうなれるように自分磨きじゃないですけど、コツコツコツコツ頑張っていきたいと思います」

――ブレイクした今でも謙虚ですね。
「もちろん(露出が)増えているというのは(感覚として)あるんですけど、いつ(仕事が)なくなってもおかしくないと思っているので、ブレイク感というか、そういうものは全くないですね」

――普段、知名度が上がったと実感することもないですか? 例えばアーティストだと、とある店舗で自分の曲を耳にした時にブレイクしたことを実感したという方もいます。もっとも、その方は恥ずかしくなって店舗から出てしまったそうですが…。
「私は例えば、“どこかに自分のポスターが飾られている”って聞いたら、見に行きます。写真を撮って“自撮り”もして帰ってきます(笑)」

――それでは改めてドラマの見どころをお願いします。
「高校時代と、その10年後の『今』が何度も交錯するんですけど、高校時代のテーマだったり、エッセンスだったり、言葉・ワードが全部10年後に繋がってきます。その10年の時の差を感じてほしいですし、10年たっても変わらないものもあるっていうのを同時に感じていただけたらうれしいなと思います」

【森田望智Profile】1996年9月13日生まれ。神奈川県出身。2019年に社会現象を巻き起こした配信ドラマ『全裸監督』シリーズでヒロインを務めて注目を浴び、その後も連続テレビ小説『おかえりモネ』、映画「さがす」など数々の作品で好演。最近も映画『シティーハンター』のヒロイン・槇村香役に抜てきされたことが発表され、大きな話題となっている。

【『バイバイ、マイフレンド』story】現在と過去が交錯するノスタルジック青春ドラマ。主人公・早川麻衣(森田)は、東京で派遣社員として働く傍ら、小説家を目指し文学賞に作品を応募しては落選する日々を送っていた。そんなある日、派遣先から契約を切られ、ラストチャンスと応募した賞にも落選。希望を失いかけた矢先、高校時代の3人組で仲の良かった親友・時田莉子(松崎未夢)と10年ぶりに“ある形で”再会する。時を同じくして、小説家を目指す麻衣の行きつけの書店で、麻衣と顔見知りの店員・成田悟(濱田龍臣)の計らいによって、もう1人の親友・後藤絵里奈(萩原みのり)と再び交流するように。何もかもうまくいかず人生に悲観していた麻衣は親友たちとの再会をきっかけに前向きな気持ちを取り戻しながらも、実は10年間、莉子に抱き続けた罪悪感に苦しんでいた。麻衣は「もう一度やり直せたら」という期待を胸に、止まっていた時間を取り戻していくが…。

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