制服は思い思いの服装で…選び考える一日 東根一中、ルール見つめ直す活動の一環

私服や体操着など自由な服装で登校する東根一中の生徒=東根市・同校

 東根市の東根一中(伊藤裕校長)で15日、生徒が服装を自由に選択して通学する「わくわく一中私服デー」が行われた。生徒会が中心となり学校のルールを見つめ直す活動の一環で、この日限りの初の取り組み。生徒は私服や制服、運動着など思い思いの服装で授業を受け、制服の在り方について考えを深めた。

 同校では、学校のルールを定めた「生活のきまり」で、原則として制服で通学するよう定めている。生徒が中心となったルール見直しの中で、学校側から「私服デー」の提案があり、生徒会総会で実施を決めた。

 1、2年生は私服、3年生は運動着の生徒が多く、制服の生徒は少数派となった。

 私服で登校した2年生の女子生徒は「服を選ぶ楽しさがあった。私服で授業を受けるのはとても新鮮な気持ち」と話した。3年生の男子生徒は「服を選ぶのが大変そうだったので運動着にした。みんな少し恥ずかしさがあったのでは」と、同学年に運動着が多かった理由を推測した。制服で登校した3年生の男子生徒は「他に制服の生徒はいないと思ったので、あえて着てみた」と、自分なりの“表現”だったと説明した。

 今回は、制服の意義を考えることも目的の一つ。私服で登校した3年生の女子生徒は「毎日私服でいいとなっても、忙しい朝に服を選ぶのは大変。スムーズに登校できる制服の良さも感じた」。生徒会長の3年冨樫陽向(ひなた)さん(14)は「みんなが制服について考える一日になったと思う。やって良かった」と話した。

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