佐原張子ひとすじ70年 鎌田芳朗さん遺作展 香取市で5月23日まで開催

佐原張子ひとすじ70年 鎌田芳朗さん遺作展 香取市で5月23日まで開催

 千葉県の伝統的工芸品「佐原張子」を長年に渡り制作していた鎌田芳朗さんの遺作展が、5月16日から香取市で始まりました。

 鎌田芳朗さんは、県の伝統的工芸品・佐原張子を約70年間作り続けた職人で、2021年12月、86歳で亡くなりました。

 遺作展は佐原張子を後世に残したいと、地元の有志が設立した「佐原張子保存会」が企画したもので、開催日初日となった16日、佐原町並み交流館で関係者らによって除幕式が行なわれました。

 会場には「赤とんぼ」や「夕焼け小焼け」など、日本の童謡をモチーフにした作品を中心に、トラやサルといった干支の動物など、愛らしい表情で温もりのある作品、約300点が展示されています。

 中でも、新年を祝って干支のうさぎが餅をついているこちらの張子は、1999年の年賀切手の図案に採用されました。

 保存会によりますと、鎌田さんは生前、「佐原張子を未来の子どもたちに残したい」と話していたということです。

佐原張子保存会 橋沢政實 会長
「佐原張子記念館みたいな、そういうところに永久に保存して、観光客や市民に気軽に見に来てもらえるような、そんな場所があったらと思っている」

 「佐原張子遺作展」は香取市の佐原町並み交流館で、5月23日まで開かれています。

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