“ミラノダービー”決着戦。好調インテルか、後がないミランか|チャンピオンズリーグ

準決勝2ndレグ 展望

写真:ピオリ率いるミランは、歴史的なダービーを舞台に逆転劇を演じられるだろうか ©Getty Images

5月16日、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグのインテル vs ミランの一戦がスタディオ・サン・シーロで行われる。

2002-03シーズン以来、20年ぶりに実現したCL準決勝での“ミラノダービー”。5月9日に行われた1stレグでは、前半の早い段階でエディン・ジェコとヘンリク・ムヒタリアンがゴールを奪い、相手をシャットアウトしたインテルが2-0で先勝した。インテルとしては引き分けや1点差での敗戦でも決勝進出が決まるという精神的にかなり有利な状況で、一方のミランとしては1失点も許されないという緊迫した状況で、2ndレグを迎えることになる。

インテルは1stレグの完封勝利も含め、公式戦で7連勝中。直近のリーグ戦ではロメル・ルカクの2ゴールなどでサッスオーロに4-2の快勝を収めており、この上ないチーム状態でこの試合に挑める。とはいえシモーネ・インザーギ監督に油断はなく、前日会見では「クラブ史上、最も重要な試合の一つ。自分たちが有利な状況であることは分かっているが、全員で走り、ピッチ全域をカバーしなければならない」と語っている。

また、フランチェスコ・アチェルビも「まだ何も成し遂げていない。明日はプライドをかけた戦いになるだろう」とコメント。リードに甘んじることなく、全力で戦うことを誓っている。

ミランは1stレグで敗れたあと、直近のリーグ戦でもスペツィアに0-2と完敗。2試合連続ノーゴール、複数失点で連敗しており、チーム状態は万全とは言えない。

気になるのはケガでの欠場が続いている攻撃の中核ラファエウ・レオンのコンディションだが、ステファノ・ピオリ監督は前日会見で「コンディションは上がっている。順調にいけば先発できるはずだ」と復帰の可能性を示唆。故障明けのため無理はさせられないとはいえ、実際に復帰となればミランにとっては何よりのプラス材料になる。

また、1stレグで負傷した守備的MFのイスマエル・ベナセルについては「手術を受ける予定」と語り、その流れで「インテル戦ではトップ下の人数を増やすので、チームとしての戦い方も変わる」と、より攻撃的に戦うことを明言した。「1stレグよりうまく戦える可能性がある」と期待を寄せているが、果たしてどうなるか。

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