プロ野球選手や指導者ら表彰「野村克也賞」創設へ 出身地の京都・京丹後の団体

野村克也さん

 プロ野球の南海(現ソフトバンク)で戦後初の三冠王を獲得し、監督として3度の日本一に輝いた網野町(現京都府京丹後市)出身の故野村克也さんの功績をたたえ、野村さんの後援会や市野球協会などでつくる野村克也メモリアルプロジェクト委員会(顧問・江本孟紀氏)が「野村克也賞」の創設を検討していることが16日、分かった。その年に活躍したプロ野球選手や指導者、野球に限らず人材育成に尽力した人を対象とした表彰を想定している。

 同日に市役所で開かれた委員会で明らかになった。

 会議では、2023年度は、賞の創設記念にふさわしい人物を1人表彰するとし、24年度以降は賞の授与対象となる分野や選考基準、表彰人数を定めるための検討委員会を設け、本格運用する案が提案された。また「賞にふさわしい活躍をしたプロ野球選手または指導者とともに、京丹後市内外を問わず人材の育成に尽力された指導者の功績に対し、毎年表彰を行う」との趣意書案などが示された。委員からは「対象を絞らず」「若者も対象に入れては」との意見が出た。

 今後、同委員会や市、野村さんにゆかりある地元団体を核とした実行委員会を設立し、運営に向けて6月市議会で予算要求を目指す。

 野村さんは1935年、同町網野に生まれ、峰山高から54年にテスト生として南海に入団。捕手として活躍した。監督としても、データ重視の「ID野球」を掲げ、ヤクルト時代に4度のリーグ優勝、3度の日本一を達成した。

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