神奈川県観光協会が「DMO」に 市場データ活用で訪日客誘う 「時間の読める観光」実現目指す

フランス人モニターを対象に行われた実証事業=16日、伊勢原市の大山阿夫利神社(県観光協会提供)

 神奈川県観光協会が観光庁から、観光地域づくり法人「DMO」の承認を得た。回復基調にあるインバウンド(訪日客)をターゲットに、市場データを収集・分析。データに基づくプロモーション活動を展開し、地域での観光消費額の向上や雇用の創出を図る。同協会の望月淳会長は「各地域の観光協会や事業者に寄り添う伴走型支援を目指す」と話している。

 DMOは観光地域づくりのかじ取り役を担う法人。観光地経営の視点で、地域の「稼ぐ力」を引き出すことを目的とする。

 観光庁は、2015年に登録制度を創設。多様な関係者の合意形成▽データの継続的な収集▽安定的な運営資金の確保─などを要件としている。

 今年3月31日時点で全国270件が登録され、56件が「候補」に。県内では、横浜観光コンベンション・ビューローや箱根町観光協会などが、既にDMOとして活動している。

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