<農家の特報班>石川選手に感謝のメッセージ続々 憧れ、誇り、農家の励み…

世界卓球選手権ロッテルダム大会に出場する選手団の壮行会で、JA全農が提供した茨城産や福島産の農畜産物を使った料理を味わった石川選手(11年4月、東京都北区で)

感動をありがとう! 現役引退を表明した卓球の石川佳純選手(JA全農所属)へのエールを本紙「農家の特報班」が募集したところ、全国から約100件のメッセージが届いた。勇気や元気をもらった農家、強さに憧れる9歳の卓球少年、全農マークが誇らしかったという80代の元JAマン――。老若男女に愛されたヒロインは18日に引退会見を開く。

「決して諦めない姿勢に感動した」。茨城県石岡市で有機野菜を手がける福田武真さん(47)は、石川選手が女子シングルスで5年ぶりに優勝した2021年の全日本選手権が忘れられない。若手の台頭で限界説もあった中、決勝で伊藤美誠選手を1対3の劣勢から逆転。「勇気づけられた。一言お礼を言いたくて、投稿しました」という。

福岡県広川町の果樹農家・古賀俊夫さん(71)は「一生懸命にプレーする姿がエネルギーになった。農家の応援団として活躍してくれてありがとう」と話す。

宮崎県の40代の畜産農家の男性・牛飼いノーカーさんも「全農のラジオCMで声を聞くことが多く、いつも元気をもらいました」とメッセージを寄せた。

卓球経験のある群馬県の和牛農家の40代女性・えみりんさんは「フォームの美しさは世界一。日本卓球を盛り上げてくれた」と投稿した。国産農産物のPRにも力を入れた石川選手に「ご飯を食べている時の顔もすてき。ぜひ群馬に和牛を食べに来て」と話す。

宮城県の50代のJA職員・TAさんは、13年7月に同県石巻市で卓球教室を開いた石川選手への感謝をつづった。「東日本大震災で被災した子どもたちを元気づけてくれた。本当にありがとう」

実家が野菜農家の茨城県結城市の女性会社員・三枝さん(52)は10年ほど前、石川選手の応援キャンペーンに当選し、メッセージ入りのカードが届いた。「家族全員大喜び。以来、大きな試合はみんなでテレビ観戦し、東京五輪のメダル獲得には大騒ぎしました」。新潟市の小林笙真君(9)は「新潟県に来て、僕たちに教えてください」とメッセージを送ってくれた。1年前から通う卓球教室で週に5回練習。3大会連続で五輪のメダルを獲得した石川選手のように「諦めないでプレーする強い選手になりたい」と話す。

「全農マークを付けて大活躍。誇らしく、うれしく、いつも応援していた」と投稿したのは、「JAに51年9カ月勤めた」という福岡県うきは市の足立武敏さん(83)。「これからもJAグループと全国の農家組合員のため、ご活躍いただければありがたい」と寄せた。

石川選手へのメッセージは、LINEで「農家の特報班」の友だち登録をしている人を対象に、5月4~12日に募集した。一部の投稿者には、電話などで追加取材した。

岡部孝典

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