食費を節約しているのになぜか家計が改善されない…そんなひとが取り組むべき意外と見過ごされていること

毎月、食料品をはじめとしたものの値段が上昇しています。2023年5月は飲料や粉ミルクの値上げがありました。そして6月には昨年6月にも値上げを行った即席袋麺やカップ麺が値上りする予定です。このような食品高騰の影響から、「節約しているにもかかわらず家計が改善されない…」という声が多く聞かれます。

今回はそのような悩みを持つ人に向けて、家計改善でやるべきなのに意外と見過ごされていることの紹介と、どのように見直していけばよいかを解説します。


予算は年に1度見直す

家計の収支はライフイベントによって変わります。そのため、年度替わりの4月になったら各項目の予算を必ず見直すようにしましょう。

特に子どもが進学して給食からお弁当になったなど、家庭で食材を用意する必要度が高くなれば、当然食費の予算も前年から上がることになります。このような変化に備えて固定費を見直し、余裕を持たせておくことも大切なポイントです。

予算額をあまり厳しく設定しない

食費などの変動費は、節約に取り組みやすいといわれていますが、だからといってあまりにも厳しい予算を設定していると無理が生じます。そのためにも、ほかの家庭がどのくらい食費に費やしているのかを把握し、その範囲に収めることを考えてみましょう。

総務省2022年の「家計調査」によると、世帯あたりの食費は2人世帯で約6万7,000円、3人世帯で約8万円、4人世帯で約8万8,000円です。

この平均値と子どもの年齢などを考慮し、自分の家庭に妥当な予算額を決めるようにしましょう。

アプリやクーポンを活用する

いつも食品を買うお店はほぼ決まっているのではないでしょうか。そして、最近では多くのスーパーがアプリを用意し、チラシや特売品などの情報を掲載しています。また、値引きクーポンを用意しているお店もあります。クーポンには、「○円引き」など決まった金額を引くものや、「10%値引き」など割合を決めているものもあります。日常的に購入する調味料なども割引の対象になっているケースも多いですので、見過ごさずに活用しましょう。

また、アプリで支払うことで「○%オフ」など、曜日や日にちが決まっているお店もあります。情報は事前にアプリ上に掲載されているはずですので、見逃さないようにしましょう。

安いからと買いだめしない

長期間保存できるものならいいのですが、安いからといって生鮮食品を買いだめしてしまうと、結局使い切れず捨てることにもなりかねません。メニューと使う量を考え、無駄のない買い物を心がけることも大切です。

どうしても使い切れなかったものは下処理をして冷凍保存することで、野菜やソース類などは無駄なく必要な分だけ使用でき、その分食費の削減に繋がります。例えば、キャベツは生のまま使いやすい大きさに切って冷凍保存しておくことで、凍ったまま調理できます。豆腐やヨーグルトなど冷凍保存できないと思っているものでも、下処理をきちんと行えば保存できます。

気がついたら賞味期限が切れていたということがよくある人は、一度試してみてください。また、自炊は食費節約の基本ですが、人数によっては惣菜を購入するほうが安く収まることもあります。その日の状況によって調整しましょう。

フードロスアプリを活用する

フードロスをなくすための通販サイトやアプリを活用することで、食品を安く購入できます。現在ではさまざまなフードロスやフードシェアリングの通販サイト、アプリがありますが、賞味期限間近のものやパッケージが古いものを安く販売しているサイトもありますので、ぜひ活用してみましょう。

現状と限界を把握して家計全体の見直しを!

食事は生きていくうえでの基本です。そのため節約にも限界があります。1ヶ月の食費の最低ラインを把握し、食費以外に改善できる部分に目を向けることも考えましょう。

また、買い方を工夫することも食費を削減するポイントになります。毎日ペットボトル飲料を買うなら、ドラッグストアやホームセンターなどで安くまとめ買いすることでかなりの節約になります。さらに、コンビニエンスストアに立ち寄る回数を減らすなども無駄を防ぐアイデアです。

家計のなかで削減できるものは子どもの成長などライフスタイルの変化によっても変わります。まずは現状を把握して妥当な予算を設定すること。そしてアプリやサイトなどのサービスを利用しながら予算に近づけるとともに、食費以外に見直せる項目を探して節約に取り組んでいきましょう。

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