imaseライブを独自リポート “女性目線の歌詞と80sの懐かしさ”未発表の新曲披露で観客熱狂

ソロアーティストimaseが5月10日(水)にワンマンライブ『POP OVER』追加公演を恵比寿LIQUIDROOMで開催した。

日本国内でのワンマンライブは、3月30日に行った初の有観客ワンマンライブ『POP OVER』以来で、初めてimaseのライブを体感するオーディエンスが大半を占めたが、バンドを従え、大ヒットナンバー『NIGHT DANCER』や、5月7日にMVが公開されたばかりの楽曲『18』などを披露。

アンコールでは5月26日に配信リリースされるダンサブルな新曲『Nagisa』の初パフォーマンスも行った。entax取材班はライブの模様を独自にリポートする。

■SNS投稿曲のメドレー、スペシャルゲスト登場と豪華な内容に

バンドが生み出す軽快なリズムにのって、imaseがステージに登場。中央に置かれた台に乗って、1曲目の『アナログライフ』を歌い始める。ドラマ『チェイサーゲーム』のEDであり、ゲームのようにはいかない人生の難しさ、おもしろさを歌ったこのナンバーを軽快に歌い上げる。そのままテンポアップして『あべこべ』に。きらびやかな照明を背にして、彼はステージで楽し気に踊り出す。

「最後まで盛り上がっていきましょう!」と呼びかけ、2023年3月に配信リリースされた、スタイリッシュな『ピリオド』を歌唱。爽快感のあるメロディに後押しされながら、後ろの観客にも届くように手を振ったり、客席にマイクを向けたりと、オーディエンスとコミュニケーションを取っていく。

imaseといえば浮遊感のあるファルセットを混ぜたボーカルが特徴だが、ライブで直接声を聴くと、ファルセット以外の地声がかなり低く、そのふり幅の大きさに魅了される。また『ピリオド』ではラップパートもあって、多彩な彼のボーカルが堪能できた。

「ようこそimaseです。すごい人! お久しぶりです。あ、お久しぶりですっていっても、たぶんはじめましての人も結構いるかもしれないですね。じゃあWWW(1回目のライブ)の時に来てくださった人って、どのくらいいますか?」

imaseの問いかけに手が上がると、「結構いますね。お久しぶりです。恐縮です。ということは、今日、初めて来てくださった人?」と再び聞いてみると、かなりの人数の手が上がる。

「おお~、たくさんいる! すごーい。はじめまして。いい景色ですね。すごく感慨深いです。前のWWWと、そして今回、LIQUID。またツアーもあるわけですけれど、本当に今日、来てくださった人がこの時間を忘れずに、みんなと一緒に楽しい時間を作っていこうと思います」

ライブ中盤では、これまでSNSに投稿してきた『n1ght』から『Repeat』まで15曲をつなげてメドレー形式で演奏。1曲1曲雰囲気が変わり、万華鏡のようなimaseの音楽の世界を旅する感覚になった。

「もう1つ今回、なんと特別に用意したものがあります。それはちょっと1人だとできないものなので、今日はスペシャルなゲストをお呼びしました。asmiさんです!」

ソロアーティストのasmiがステージに登場。音楽プロデューサー・蔦谷好位置がトラックメイクを行い、楽曲ごとに様々なボーカリストを迎えるプロジェクトKERENMIでimaseとasmiが参加した『boy feat. asmi & imase』を2人は歌い上げる。

柔らかで、包み込むimaseの歌声と、クリアではつらつとしたasmiの歌声が絶妙なハーモニーを生み出す。彼らのフレッシュなボーカルは、年齢を重ねて失った夢への情熱、といったものを再びよみがえらせてくれるようだった。

■新曲『18』『Nagisa』も初披露、「バンドメンバーも含めてめちゃめちゃ練習しました」

ライブの後半では、imaseがサントリーホールディングス(株)の新成人にエールを送る企業広告「大人じゃん」シリーズ第2弾WEB動画「大人じゃん・ここからだね04」編に書き下ろした新曲『18』も披露。

「地味に新曲の『18』も歌いましたが、どうでしたか、皆さん?」と尋ねて「この曲歌う時に、やっぱりすごく難しいんですよ。バンドメンバーも含めてめちゃめちゃ練習して、なんとか形になったので、よかったです」と実情を語った。初めてのパフォーマンスと思えないまとまりが生まれていたのは、そういった背景があったからだと知る。

さらに今回のライブにいたるまでの、怒とうの過程を顧みた。

「本当に思い返すと、いろいろと感慨深くて。先日、WWWで、日本だとライブをやりまして。その間、韓国も行ってライブもしてきたんですけれど。でも本当に、2回目のライブでLIQUIDROOMっていう、このキャパで、しかもパンパンで人がいっぱい入って。本当にすごくうれしいですし、最初にも言ったように、今後もツアーとかでどんどんキャパシティが大きくなっていきますが、もっともっといろいろな人にimaseっていうのを知ってもらえるように、そしてもっと大きいとこでライブができるように頑張っていきたいと思います。スタッフも含め、バンドメンバーも含め、めちゃめちゃ感謝していますが、これからも、たくさんの応援よろしくお願いします」

「そしてここからなんと、撮影OKでございます」とiamseから突然許可が下りて、慌ててスマホを取り出す観客。思わず「ちょっと待って」とあせって友だちに話かけるノリで伝える人もいて、imaseは「早くして(笑)」と苦笑い。そのラフなやり取りができるのも、彼が醸し出している親近感のある雰囲気からなのだろう。本編最後は、大ヒットナンバーの『NIGHT DANCER』。冒頭をアカペラで聴かせ、フロアからは待ちかねたように大歓声が起きた。

アンコールに応えて再びステージに現れたimaseは「そして、ここでなんと発表があります!」と告げて、4月21日に新曲『Nagisa』がリリースされることを話した。

「すごいおしゃんでね、夏を感じるかっこいい曲になっているので、ぜひお楽しみにください。そして今から歌いますので」

まさか今日、未発表の新曲が聴けると思っていなかったオーディエンスからは大喜び。「ぜひみんなでノリノリで、最後、終わりましょう」と呼びかける。この曲は音楽プロデューサーユニットJazzin‘parkの久保田真悟がアレンジを担当。Imaseいわく「80sの懐かしさを感じつつ、踊れるダンサブルなシティポップに仕上げた」そうで、女性目線の歌詞となっていて、また新たな彼の一面を見せてくれた。

「これからライブを重ねていくごとに、皆さんの記録を作りたいなということを思ってまして」

毎回、その時のライブの回数をみんなで言って、それをつなげて動画を作ろうと考えていることを明かした。一斉に「せーの! 2!」と叫んで、「皆さんまたね。次は東名阪のツアーでぜひお会いしましょう。ありがとうございました!」と締めくくった。

TikTokから活動を始めた彼らしいアイデアで、どんな動画作品になっていくのかというこれから先の楽しみを提示して、国内2回目のライブは終了した。秋のツアーでは、さらにどんな成長を遂げているのか、注目していきたい。

【imase】
岐阜出身の22歳の新世代男性アーティスト。音楽活動開始わずか1年でTikTokで楽曲をバイラルさせ2021年12月にメジャーデビュー。2022年にはCM主題歌やドラマタイアップにも大抜てきされるなど今ティーンから絶大なる人気を得ている。「NIGHT DANCER」は韓国配信サイト“Melon”でJ-POP初のTOP20入りを果たし、SpotiifyバイラルチャートTOP50に31カ国ランクインするなど世界各国でもバイラル中。2023年3月30日には初の有観客ライブ『POP OVER』は追加公演共にチケットが即完売。今秋に自身初のツアー『imase 1st Live Tour』の開催も決定している。

Photo by Viola Kam (V'z Twinkle)

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