事件発生から1カ月 捜査は難航 宮城・柴田町の男性殺害事件

宮城県柴田町の住宅で男性が殺害された事件は、5月17日で発生から1カ月となります。いまだ犯人の逮捕には至っておらず、捜査は難航しています。

4月17日の朝、柴田町西船迫の住宅の玄関先で、この家に住む会社員村上隆一さん(54)が、何者かに殺害されているのが見つかりました。死因は、右側の腰を刃物で刺されたことによる失血死でした。刃物は見つかっていません。

目撃者「右手、右のお腹、右の膝から下が全部血だらけと玄関が1メートル四方全部血だらけになってましたね」

事件から5月17日で1カ月。警察は延べ3000人の捜査員を投入し、捜査に当たっています。しかし、犯人の逮捕には至っておらず、捜査は難航しています。

警察によると、村上さんは4月17日未明に親族と会っていたことが確認されています。玄関先で発見されたのは午前7時のため、村上さんは、その間に殺害されたとみられています。

殺害されたのが人通りのない未明ということや、周辺に防犯カメラが少ないことなどから、有力な目撃情報が少ないということです。

警察は、事件後1週間余りかけて現場検証を行いましたが、住宅の窓ガラスが割られるなど何者かが外部から侵入した形跡はありませんでした。室内が物色された形跡も見つかっていません。

このため、物取りではなく村上さんを狙った犯行の可能性があるとみられています。

村上さんは以前、母と姉とともに大河原町の住宅に住んでいましたが、2月に火事で全焼しています。

この火事の出火原因について「こぼれたガソリンが気化し、線香の火が引火した可能性がある」と大河原町が議会に報告していたことが分かっています。

関係者「ガソリンが気化してそれが仏壇の線香に引火したっていうのは日常では考えられない。不思議な火事だなという印象は受けてました」

警察は、この火事について殺人事件との関連は不明としています。しかし、なぜ家にガソリンがあったのか。殺害される2カ月前に、家が全焼したのは単なる偶然だったのか。謎が深まっています。

宮城県警は、大河原警察署に捜査本部を設置して、事件について情報提供を呼び掛けています。

【情報提供】大河原警察署

0224−53−2211

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