もう、時間がない。ついに来年、この世は終わり、犬が喋りだす。SF黙示録ブラック・コメディ『少年と犬』、著名人による絶賛コメント到着! 物販情報解禁!

西暦2024年を舞台にしたSF黙示録ブラック・コメディ『少年と犬』が、5月19日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開となる。 1975年製作の本作は日本では劇場未公開に終わっていたが、気づくとこの世が終わるとされる2024年が来年に迫っていたため、緊急日本劇場初公開(来年には観ることができなくなる可能性があるため)。 このたび、各界の著名人から推奨コメントが届き、物販情報が公開された。

1976年サターン賞最優秀男優賞とヒューゴー賞最優秀映像部門賞受賞。西暦2024年の荒廃した地球を舞台に、少年とテレパシー犬のさまよえる旅が描かれる異色のSF黙示録ブラック・コメディ『少年と犬』が、5月19日(金)より、シネマート新宿ほか全国順次公開。映画の舞台を来年に控えた今、1975年制作の映画が満を持しての日本劇場初公開だ。

【STORY】西暦2024年、第4次世界対戦での核ミサイルの応酬により、地球上は荒廃。遺伝子変異により女性は生まれなくなっていた。生き残った者たちは地上と地下シェルターに二分され、地上は食欲と性欲を満たそうとする輩が奪い合いを繰り返し、荒れ放題。テレパシーで会話することが出来る犬ブラッドはいつも腹を空かし、少年ヴィックは女性を求め、さまよっていた。ある日、地下から来た少女クイラを見つけたヴィックはブラッドの忠告も聞かず、彼女を追って地下世界へ。そこは理想郷(ユートピア)なのか、はたまた……。

原作は、2018年6月に84歳で死去したアメリカのSF作家、鬼才ハーラン・エリスンが1969年にネビュラ賞・中長編小説部門を受賞した同名小説。1000を超える小説を執筆し、TVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」(64-68)や「アウター・リミッツ」(63-64)のほか「宇宙大作戦(スタートレック)」などTVの脚本家としても活躍した彼の作品の中でも、斬新な設定が人気を博した一作である。

監督は、バイオレンス映画の巨匠サム・ペキンパー監督作品の常連俳優として知られるL・Q・ジョーンズ。世界観や設定、登場キャラクターなどが、『マッドマックス』シリーズ(79-)に影響を与えたとも言われており、ゲーム「Fallout4」の元ネタのひとつにもなっているなど、現在まで特異な存在感を放ちながらも、日本では劇場未公開となっていた傑作だ。 少年ヴィックを演じるのは、当時25歳のドン・ジョンソン。後に主演を務めたTVドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」(84-89)で渋さと色気を振りまき一躍スターダムに。彼の若く初々しい姿が観られる点にも注目だ。テレパシー犬ブラッドの深みある声を担当しているティム・マッキンタイアは声の出演以外に音楽も担当。エンディングでは歌唱も披露している。

各界の著名人から推奨コメント到着

宇多丸(RHYMESTER)

後に『マッドマックス2』が決定打となったポスト・アポカリプスものの先駆けとして語られることが多いこの『少年と犬』だが、 一方で実は、後半に登場する「滑稽なほど歪んだノスタルジーで出来たファッショな“新生”国家」との鮮やかな対比こそ、ひょっとしたらキモだし(『五分後の世界』や『侍女の物語』なども重なる)、なんなら今の目で観てタイムリーに感じられるあたりだと思う。残念ながら……。

柳下毅一郎(映画評論家)

ハーラン・エリスンの原作を読んでから40年間、待ち焦がれた伝説がついに世に放たれる日が来た。 ヴィックが真の愛を見出すラブストーリーに涙せよ。

小谷真理(SF&ファンタジー評論家)

少年と犬との絆は、終末期の地獄を生き抜こうとすることがなにを意味するかを、教えてくれる。だが、ここに描かれた弱肉強食ギリギリの世界は、おぞましさと愉快な哀しみが共存する我々の世界と、どこかでつながっているだろう。70年代の作品とはとても思えない、現代的で予言的な物語だ。文明人が隠し持つ普遍の構造が、そこにある。

服部昇大(漫画家)

荒廃した未来、愚かな人類、何故か普通に喋ってる犬……。 これが来年の設定とは思えない、荒涼とした世界でひたすら食べ物と女を探す主人公。 昔のSF感あふれる展開と異様に芸達者な犬。そして衝撃のラストには本当に今年一番驚きました。 そんなオチ、アリ……!?

▲モコゾウ

モコゾウ

インスタグラム@usuix(https://www.instagram.com/usuix/) 相棒犬ブラッド先輩、どんな時代でも犬と人はやっぱり最高のパートナーなんですね! 先輩のワンダフルな名演技に脱帽です。 世界が荒廃した地獄のような状況でも、ヘソ天で寝られる先輩のようなカッケー男に僕もなりたい。あと、先輩が食べてたポップコーンがめちゃくちゃおいしそうでした!それにしても、なんで人間は戦争をやめないんですかね?(以上、モコゾウがテレパシーで伝えてきた感想を育ての母が代筆しました)

公開を記念して、劇場で【未来物販】が決定

本作公開にあたり、劇場で【未来物販】が決定した。このたび、TERROR FACTORYとのタイアップTシャツを販売(シネマート新宿・心斎橋ほか一部劇場にて公開日より取扱予定)。主人公の少年ヴィックと相棒犬ブラッド、背景には第四次世界大戦の核ミサイルによって発生したキノコ雲を収めたデザインとなっている。Tシャツを近未来の装備にして、生き延びるべくぜひ劇場へ足を運んでいただきたい。 そして、牧眞司、渡部幻、高橋ヨシキ、セルジオ石熊(敬称略)によるコラム、用語解説などを収録した充実のパンフレットが販売。本編鑑賞とパンフレットで2024年の近未来に向け、予習復習と心の準備は万端だ。

■Tシャツ:3,300円(税込)/ サイズ:S、M、L、XL

■パンフレット:700円(税込)

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