ローソン女性店員、買わないように説得…慌てる客が「アップルカードどこ」 男性店員も冷静対応し詐欺阻止

高附博信署長(左)から感謝状を受け取った布田薫さん(右)と中島優弥さん

 埼玉県警杉戸署(高附博信署長)は10日、特殊詐欺被害を未然に防止したとして、ローソン宮代須賀店店員の布田薫さん(44)と中島優弥さん(23)に感謝状を贈呈した。

 同署などによると、4月14日午後3時ごろ来店した男性客(82)が、慌てた様子でアップルカード売り場を尋ねてきたことから、対応した布田さんが購入理由を尋ねたところ、「パソコンにウイルスが入ってしまい、修理のために5万円分の電子マネーが必要だ」と回答。

 布田さんは特殊詐欺を疑い、一緒に勤務していた中島さんと共に男性を説得。購入を思いとどまらせ、同署へ通報し、被害を未然に防いだ。布田さんは「この地域でも特殊詐欺被害が発生するのだと驚いた。署から啓発指導を受け意識していたので、表彰は大変うれしい。高齢者が多い地域なので、今後も気を付けて対応していきたい」と述べた。

 高附署長は「2人が特殊詐欺被害を防止するという強い認識を持って勤務されていたことが今回の被害防止につながり、大変感謝している。署も引き続き被害防止の広報啓発活動を推進していく」と感謝を述べた。

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