パリ協定目標に抑制は困難か 5年内平均気温、国連機関

インド北部で暑さの中、水浴びをする男性=16日(AP=共同)

 【ジュネーブ共同】国連専門機関の世界気象機関(WMO)は17日、世界の年間平均気温が2023~27年の5年間で、産業革命前と比べ1.5度以上高くなる年がある確率が66%との予測を公表した。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は今世紀末の気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑えるという目標を掲げるが、この水準に収まらない状況が近く生じる可能性が高い。

 温室効果ガスの蓄積に加え、世界的な気温上昇を引き起こす「エルニーニョ現象」が今年発生するとみられることなどが要因。16年の1.2度上昇という過去最高記録が、27年までに更新される確率は98%と、ほぼ確実と見込んでいる。

© 一般社団法人共同通信社