「首相自ら原爆資料館案内を」 秋葉前広島市長が署名募る

原爆ドーム(後方右)と秋葉忠利・前広島市長=2020年2月、広島市の平和記念公園

 広島市で開幕する先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を前に、秋葉忠利・前広島市長(80)が、各国首脳が予定する原爆資料館視察の際、岸田文雄首相が自ら案内し被爆の実相を伝えるよう求め、署名サイト「Change.org」で賛同を募っている。「サミット議長、広島出身者として動いてほしい」と訴えている。

 資料館訪問が人の心を動かすのを何度も見てきたという秋葉氏。岸田氏が自身の言葉で館内を案内し、印象が残るうちに各国首脳に「核兵器を使えなくなりましたね」と念を押すことも要求した。

 秋葉氏は、米国など核兵器保有国が参加するサミットの広島開催が、核抑止論を容認する論調に利用されることを危惧する。核が使われてこなかったのは「被爆者らが体験を伝え発信してきた積み重ねだ」と力説する。

 19日に予定される視察を前に、首相官邸など関係各所に署名を送る。「署名した人々の声が首相の目に留まることに意味がある」と強調した。

 URLは、https://www.change.org/NowYouCannotUseNW

秋葉忠利・前広島市長

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