パワハラで自殺 長崎ヤクルトを遺族ら提訴 長崎地裁

 長崎ヤクルト(長崎市)の総務課長=当時(50)=だった男性が2020年に自殺し、別の男性社員2人が退職したのは、同じ上司によるパワハラや長時間労働が原因として、遺族と男性2人が上司と同社に計約1億5300万円の損害賠償を求め長崎地裁に提訴していたことが17日、分かった。
 訴状などによると、自殺した男性は長年、営業職だったが、17年、前任者の退職に伴い事務職の総務課長に着任。20年9月ごろから、上司に理不尽な叱責(しっせき)や指導を受けたとしている。男性は同10月ごろから、うつ症状を発症し、同12月に自殺した。長崎労働基準監督署は23年3月、自殺を長時間労働による労災と認定した。
 元社員の男性2人は12年と17年にそれぞれ退職。同じ上司から、長時間怒鳴られるなどのパワハラを受けたとしている。提訴は昨年10月14日付。
 同社は「係争中であり、コメントは差し控える」としている。

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