貿易赤字半減、4324億円 4月、輸入27カ月ぶり減

貿易収支の推移

 財務省が18日発表した4月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は4324億円の赤字だった。赤字は21カ月連続。赤字額は前年同月比で49.4%減とほぼ半減した。原油価格の高騰が一服し、輸入額は27カ月ぶりに前年水準を下回った。一方で、海外経済の減速により輸出の伸びも鈍化した。

 輸入額は2.3%減の8兆7208億円だった。品目別では、原油が25.0%減の8830億円で25カ月ぶりに減少。液化天然ガス(LNG)も24.8%減少した。原油の円建て単価は1キロリットル当たり6万9356円で、前年同月から16.7%下落した。

 輸出額は2.6%増の8兆2884億円。円安を追い風に4月としては過去最大となったが、増加幅は3月の4.3%から縮小した。自動車が29.2%増、科学光学機器は12.7%増だった。

 外国為替市場の円相場は4月の平均で1ドル=132円23銭となり、前年同月から9円以上円安が進んだ。

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