天下泰平願う「延年の舞」が奉納 日光山輪王寺

 日光山輪王寺では17日、天下泰平などを願う「延年の舞」が奉納されました。舞の奉納はコロナの影響から3年連続で見物客を入れずに行っていましたが、今年(2023年)は4年ぶりに一般に公開し、感染防止対策としておよそ30人に制限された見物客が参列しました。

 僧侶たちが「延年頌」と呼ばれる仏教音楽を唱える中、緋色の直垂と大口袴を身に着け、白い袈裟で頭を包んだ2人の「舞宗」が、舞を奉納しました。最初に踊った上座の舞衆は、舞台を強く踏み込み、次に踊った下座の舞衆は、軽快な足さばきで舞を披露しました。

 「延年の舞」は、栃木県出身の僧侶、慈覚大師円仁が今から千年以上前に、唐の国から伝えたとされています。輪王寺によりますと天下泰平などを願い奉納されるこの舞は、現在では輪王寺と岩手県の毛越寺などに残るだけということです。

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