「旅する花屋さん」が期間限定で高松に 25歳男性が旅を続ける理由とは

全国を旅しながら各地で花を販売している男性が現在、高松市で店を開いています。男性が旅を続ける理由とは。

(瀧川奈津希リポート)
「高松市東植田町の麦縄の里に来ています。こちら、期間限定で出店しているんですが、ちょっと特別なお花屋さんなんです」

店の名前は「旅と花束」。店主は、相徳夏輝さん。福岡県出身の25歳です。

相徳さんは、あえて固定の店舗を持たず、全国を移動しながら花を販売しています。4月29日から5月21日までの期間限定の出店です。

(旅と花束/相徳夏輝さん)
「店舗を構えていろんな方々に来てもらうのではなくて、自分から会いに行ったり地域に溶け込みにいきたいって思いを込めて、まず『旅をする』っていうのは絶対あって」

2023年1月に資金30万円で「旅と花束」を始めた相徳さんは、行く先々で知人のつてを頼り、空きスペースを間借りするなどしながら移動を続けています。

(旅と花束/相徳夏輝さん)
「東京を出発点として店をやったんですけど、その後に香川に来て、次大阪に行って、次京都に行って、また東京に戻って、今、香川に来て。香川が終わったら北海道へ行くという大移動スケジュールで。(笑) 偶然が起こす人の出会いだったり想像もしなかった体験だったり新しい場所に飛び込んで偶然を楽しむというのが僕にとっての旅の定義」

麦縄の里で店を開いたのも「偶然の出会い」がきっかけでした。

(旅と花束/相徳夏輝さん)
「香川にヒッチハイクで来て、翌日に知り合いから軽トラックを借りて車を運転してたらバッテリー切れを起こして高松駅前の大通りで車が止まるっていう大惨事があったんですけど、通行人総出で押す、みたいな。

「疲れたと思って、一回腹ごしらえしようと思って定食屋さんに行ったら麦縄の里のオーナーの真砂さん一家が食事をされてて、そこで真砂さんと出会って、そしたら真砂さんがじゃあ『花農家紹介してあげるわ』って市場の人とつながって、いろんな農家さんとつながって、そういう出会いの連続があったので」

店では、そうしてつながった香川の農家や市場から仕入れた花 約30品種を扱っています。

相徳さんはSNSでの発信にも力を入れていて、最近は縁もゆかりもない地域の人からも「来てほしい」という依頼があるそうです。

そんな相徳さんが目指すものは――。

(旅と花束/相徳夏輝さん)
「実現したいことの頂点にあるのが『垣根を越える』『いろんな壁を壊す』というのがある。花はそういう意味では壁の間に立ってくれるというか、花を通すことで人と話せたり地域同士がお互いに交流できると感じているので、花はそういうポテンシャルがあると思うので人類共通言語だなと。お花は最強な手段だと思ったのでめっちゃいいっす!」

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