立山町で山腹崩壊 白岩川一部せき止め 林道寸断

 18日午前9時ごろ、立山町長倉の白岩川上流で大規模な山腹崩壊が発生しているのを通行人が見つけ、町に連絡した。町によると、右岸斜面が幅約50メートル、高さ約200メートルの範囲で崩れ落ちた。林道が寸断され、川に大量の土砂が流入し、一部せき止められた状態。同日午後6時時点で人的被害は確認されていない。

 現場は白岩ダムの上流約5キロ地点で、林道茨谷線の起点から約1.5キロ上流の場所。通報者は17日昼ごろ現場を通った際に土砂崩れが起きていなかったと話しているという。

 町によると、林道茨谷線は林業関係者や山菜採り愛好者が主に利用。今年4月8日には現場の約8キロ上流で土砂崩れが発生し、林道が通行止めとなっている。

 富山県警ヘリ「つるぎ」が林道などに取り残された人や車両を上空から確認した。町は連絡が取れない人がいないか防災行政無線などで確認を呼び掛けた。

 町は林道茨谷線全線(約10キロ)を18日午後2時から通行禁止とした。復旧の見通しは立っていない。

 白岩川を管理する県立山土木事務所は同日、流入した土砂が川を完全にふさいでいないことを確認した。町は下流域への影響は限定的との見方を示した。

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