「フクシマ」の現状ひしひしと 写真家や画家らが企画展 作品30点が”メッセージ”/岡山・津山市

岡山県津山市西今町のカフェ&ギャラリーNishiIma25で、企画展「更地のうた」が開かれ、原発事故の影響が続く「フクシマ」をテーマにした写真、絵画などが来場者にメッセージを投げかけている。6月18日まで。

東日本大震災による福島原発事故を機に、帰宅困難区域だった町を題材にする写真家・中筋純さん(東京都)、画家・金原寿浩さん(群馬県)、イラストレーター・鈴木邦弘さん(埼玉県)、彫刻家・安藤榮作さん(奈良県)が約30点を出展。

写真ではススキ野原と化した福島県大熊町の農地、浪江町で日中堂々と駅前に現れたキツネ、アクリル画では、ようやく戻れた故郷の荒れ果てようにぼう然と立ち尽くす家族を描いた「更地のうた」も印象深い。浪江町の被災木として伐採された大カエデの木炭画や、そのカエデ材で表現した木彫「浪江の海風・山風」といった作も並ぶ。

京都市の寺元健二さん(72)は「原発事故による悪影響、人々の苦しみがまだ続いている現状がひしひしと伝わってくる」と話した。

午前11時〜午後5時。定休日は月、火、水曜日。問い合わせは、NishiIma25(☎080-5907-1663)。

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