摂取カロリーは約半分に デシャンボーがスリムに暫定2位発進

すっかりスリムになったデシャンボーが好発進を遂げた(Maddie Meyer/PGA of America via Getty Images)

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(18日)◇オークヒルCC(ニューヨーク州)◇7394yd(パー70)

スリムになったブライソン・デシャンボーが久々に表舞台に立った。6バーディ、2ボギーの「66」、日没サスペンデッドの前にプレーを完了した選手ではトップの4アンダー暫定2位。昨年PGAツアーからLIVゴルフに移籍した29歳がメジャー2勝目へ好発進した。

PGAツアーナンバーワンの飛距離を武器に、コロナ禍の2020年「全米オープン」を制した頃、デシャンボーはムキムキだった。一日6回の食事で摂取したのは成人男性の目安の2倍と言える5500kcalにも及ぶもの。激しい筋力トレーニングに勤しみ、1Wで350ydぶっ飛ばしてアドバンテージを取った。

今思えば、体に無理をさせた代償は大きかったのかもしれない。血液検査では増量中にも好んで食べていたトウモロコシや小麦、乳製品へのアレルギーを持っていることが判明したという。過度な増量を省みて、専属シェフの料理で一日の摂取カロリーを2900kcalに抑え、24日間で18ポンド(約8.16kg)の減量に成功。3年前にメジャー初優勝を挙げた頃よりも15kg近くシェイプアップしたが、「スピードは衰えていない」とこの日は2つの計測ホールで平均347ydを記録した。

傍から見れば、ここまで遠回りをしたようでもデシャンボーの表情は晴れやか。「僕は死ぬまで言い続けるよ。僕がやることはすべて、後悔でも、失敗でもない。ずっと学びの最中なんだ」。誰も歩んだことのない道のりに自信を持っている。(ニューヨーク州ロチェスター/桂川洋一)

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