王者ナポリの内輪揉め…指揮官が契約更新を拒否、名物会長との冷戦続く

写真:Getty Images

ナポリのルチアーノ・スパレッティ監督(64)が契約更新を拒否しているようだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。

故ディエゴ・マラドーナ氏を擁した1989-90シーズン以来、33年ぶりのセリエA優勝を掴んだナポリ。スパレッティ監督にとっては現役時代を含め、64歳にして自身初のスクデットであり、歓喜に酔いしれていることは想像に難くない。

その一方で、スクデット決定前の先月下旬にとある事件が発生。今季が2年契約の2年目というスパレッティ監督だが、クラブ側が持つ自身の1年更新オプションがアウレリオ・デ・ラウレンティス会長によって事前通告なしに発動されていたことが明らかに。指揮官がこれを知ったのはメールでの通知書だったとされる。

これに不満を抱き、つい先日には会長との夕食会の席上で話し合いに臨むも、問題解決には至らず。スパレッティ監督のナポリでの将来は「ますます複雑になってしまった」という。

イタリア『La Repubblica』によると、スパレッティ監督は昇給を伴わない契約の1年更新ではなく、2年更新および年俸280万ユーロ(約4億1000万円)から350万ユーロ(約5億2000万円)への昇給を要望。低迷していたナポリを立て直し、スクデットまで導いたのだから当然の主張と言える。

現段階では事後報告となった契約の1年更新を断固拒否。デ・ラウレンティス会長との交渉は今後も続く可能性があり、最終的には指揮官の方が折れる可能性も排除できないとされるが、ナポリはカルチョならではとも言えるお粗末な内輪揉めを世間に晒してしまっている格好だ。

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