「家族会議した」と猿之助さん 3人は一家心中図った疑い

市川猿之助さん宅の現場検証に向かう警視庁の捜査員ら=19日午前8時46分、東京都目黒区

 警視庁は19日、歌舞伎俳優市川猿之助さん(47)の東京都目黒区の自宅で倒れているのが見つかり死亡が確認された両親について、司法解剖の結果、向精神薬中毒で亡くなった疑いがあると明らかにした。病院に搬送された猿之助さんが18日、警視庁の事情聴取に両親と「家族会議をした」と話したことが捜査関係者への取材で判明。一家心中を図った疑いがあるとみて、警視庁は経緯を調べる。猿之助さんは19日、退院した。

 両親に外傷や注射痕はなく、発見された18日か前日に死亡したとみられる。警視庁は向精神薬の一種である睡眠導入剤のようなものを口から大量に摂取したとみている。19日午前に始めた現場検証と家宅捜索を午後も続けたが、関連する薬物や容器は見つからなかった。スマートフォン複数台などを押収した。

 警視庁は両親の血液を調べるなどして薬物の特定を急ぐ。猿之助さん宅には土足痕など、一家以外の第三者が関与した形跡はなかった。

 亡くなったのは歌舞伎俳優の父市川段四郎さん(76)と母喜熨斗延子さん(75)。

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