首相、警備理由に保秘か 大統領来日認めぬ日本政府

 岸田文雄首相は19日夜、ウクライナのゼレンスキー大統領が来日し、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に対面出席するのかどうか問われ、オンライン形式でG7広島サミットに参加する予定に変更はないとの認識を示し、認めなかった。広島市内で記者団に「私から現時点で付け加えることはない」と語った。警備や外交上の理由から、直前まで保秘に徹する必要があると判断したとみられる。

 首相は、ウクライナ政府のホームページで、ゼレンスキー氏がオンラインで広島サミットに参加すると発表していると説明した。これに先立ち、松野博一官房長官も記者会見で、オンライン参加の予定だと強調した。

 日本政府は18日に、ゼレンスキー氏がオンライン出席するサミットの討議について、ウクライナ側の事情で19日午後から21日午前に変わったと発表した。

 松野氏は会見で、変更の経緯に関し「詳細は外務省に尋ねてほしい」と述べた。

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