8歳で被爆した愛媛在住の男性「原爆がどういうものか見てほしい」G7各国首脳が原爆資料館を訪問

19日に始まったG7広島サミット。核保有国を含む各国首脳が、被爆地・広島に集結し、平和公園内の慰霊碑に献花した歴史的な日になりました。8歳で被ばくした男性は、何を思うのでしょうか。

「ぴかーっと光った途端に、背中の方に大きな火柱があって、そのまま気を失いました。爆風で吹き飛ばされて気が付いたら家の下敷きでした」

愛媛県松山市の菓子メーカーで会長を務める亀井好一(よしかず)さん、86歳。出身地の広島で、8歳の時、爆心地から約2キロの地点で被爆しました。

「今考えたら、私が長生きしたから86年まで生きたから、こういう形でテレビを通してですけど見られる。爆心地、ここは死体がごろごろしとるとこですよ。こうして平和公園になって、これだけの偉い人が集まって会議するなんて想像もしなかった」

19日に始まったG7広島サミット。アメリカの現職大統領が被爆地・広島を訪問するのは、2016年のオバマ元大統領以来、2度目。核保有国のイギリス・フランスの首脳が広島を訪れるのは初めてです。各国の首脳は、被爆者の遺品などが展示されている原爆資料館を訪れました。

「広島の原爆、悲惨な資料館を見てもらって、しっかり原爆がどういうものか見てほしい。原爆を落としたらどうなって人間がどうなるか、放射能の影響がどうなるか」

約40分間の視察を終えた首脳らは、原爆慰霊碑に花輪を手向けました。

「“過ちは二度と繰り返しませんから”という、あの中に被爆者の兄が入ってるんですよ。これだけの人が兄の墓に墓参りしてもらっているようなもの」

核軍縮やウクライナ情勢についても議論が交わされる今回のサミット。亀井さんは、平和への道筋が示されれることを願っています。

「終わり方は難しい。戦争を始めるのは簡単。終わりが一番難しい、どういう形で終わらせるか。今回のサミットを一歩にせんといかん、なるならないは別として。とにかく早く戦争をやめてほしいのと、核は早くしまってほしい、持っていたら使える。使ったらどうなるか…」

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