JR京都駅のコインロッカー4000個が使用停止に サミットでテロ警戒、戸惑う観光客

利用停止となった京都駅八条口近くのコインロッカー(京都市下京区)

 JR西日本とJR東海は、広島市で19日開幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に合わせ、新幹線の主要駅でコインロッカーの使用を停止した。京都駅のロッカー約4千個も同日までに全て使えなくなり、荷物が預けられずに戸惑う観光客やビジネス客らが続出した。

 各国首脳が参加するサミットを狙ったテロ警戒のため、京都駅では15日ごろから両社がコインロッカーを順次封鎖し、21日まで全面利用停止とした。

 駅ビル地下1階の荷物一時預かり所「Crosta(クロスタ)京都」には、荷物を持った旅行者らが殺到した。一般的なキャリーケースで約900個の保管が可能で、19日は一時800個を超えたという。

 岡山県から友人と旅行で訪れた女性は「ロッカーの封鎖を知らなかった。サミットは広島なのに京都も駄目なんですね」と困り顔で話した。クロスタ京都は「20、21日は多くの利用が予想され、新規の預かりをお断りせざるを得ない可能性もある」としている。

 大型荷物を持ってバスや電車で移動するのを避けようとする人も多く、烏丸口や八条口のタクシー乗り場には長い行列ができた。一方、市交通局は市営地下鉄京都駅構内にあるコインロッカーの営業を継続している。阪急電鉄や京阪電気鉄道も駅ロッカーの利用規制は予定していないという。

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