花山車7基、宵に輝く 伏木曳山祭、ライトアップ

宵闇に照らし出された7基の花山車=19日午後7時10分、高岡市伏木本町

  ●20日巡行、「かっちゃ」

 「けんか山」で知られる伏木神社春季例大祭「伏木曳山祭(ひきやままつり)」の山車(やま)のライトアップは19日、高岡市伏木本町の山倉で行われた。全7基の花山車が宵闇に照らし出され、地域住民らが輝く装飾を堪能し、20日の山車の巡行、提灯(ちょうちん)山車がぶつかり合う「かっちゃ」に期待を膨らませた。

 山倉前に一番山の寳路町(ほろまち)をはじめ、本町、上町(かんまち)、中町、湊町、石坂町(いっさかまち)、十七軒町(じゅうしちけんちょう)の花山車が勢ぞろいした。尾崎定重伏木神社権禰宜(ごんねぎ)が山車を清め、関係者が玉串をささげた。

 7基を囲んで、それぞれの曳き子が囃子(はやし)の音色とともに一斉に「イヤサー」と威勢のいい掛け声を出した。山車の巡行をほうふつさせる盛り上がりに、来場者は動画や写真を撮りながら見入った。伏木小5年の鶴谷鼓音さん(11)は「山車がキラキラしていて、巡行やかっちゃが楽しみになった」と目を輝かせた。

 針山健史伏木曳山祭実行委員会長、角田悠紀市長、濱谷康弘総々代らがあいさつし、舞踊グループ「弥紀(みのり)の会」の伏木けんか山七福神音頭や寳路町囃子方の演奏も注目を集めた。

 日中は例大祭が営まれ、尾崎定秀伏木神社宮司が地域の平穏を祈願した。母衣武者行列や神輿渡御、各町の山車の福神を安置する山宿での神事も行われた。

 20日は午前9時に花山車7基が本町広場に集合し、出発式後に巡行を始める。提灯山車がぶつかり合うかっちゃは午後7時半と同10時半の2回、本町広場と法輪寺前で行われる。

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