広島お好み焼き、魅力発信 ソウルフードご堪能あれ

広島市のお好み焼き店「一力」で提供されている、G7サミットの参加国をイメージした新メニュー。手前下から時計回りに日本、ドイツ、英国、カナダ、米国、フランス。中央はイタリア

 「どんな食材とも相性抜群」。先進7カ国首脳会議(G7サミット)の舞台の広島市では、ソウルフードお好み焼きの専門店が7カ国をイメージした新メニューを提供し魅力を発信している。関連行事に参加する各国首脳の配偶者にも「広島の味」を堪能してもらおうと準備を進めてきた。

 そばやうどん麺入りが特徴の広島のお好み焼き。広まったのは戦後の食糧難時代だ。オタフクソース(広島市)によると、米国の支援物資の小麦粉を水で溶き、ネギやキャベツと焼いたのが発祥で、後に麺や豚肉を加えるようになった。

 町に鉄工所が多く、鉄板が手に入りやすかったのも普及を後押し。地元では今も、熱々の鉄板から金属のへらで直接口へ運ぶ食べ方が一般的だ。広島県はお好み焼き事業所(たこ焼き、焼きそばを含む)が、人口当たりの数・売り上げともに全国首位(2021年の政府統計)で、まさにソウルフードとして根付く。

 新メニューは業界団体でつくる「お好み焼アカデミー」(広島市)が考案し、レシピを加盟約250店に提供した。

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