日本勢全員が予選通過は7年ぶり 星野陸也は97位から逆襲

決勝ラウンドに進んだ星野陸也(Kevin C. Cox Getty Images)

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(19日)◇オークヒルCC(ニューヨーク州)◇7394yd(パー70)

4オーバーで迎えた終盤17番、星野陸也は3m近いパーパットを沈めてガッツポーズを作った。「スライスの下り。ずっと入っていなかった距離が入った」。18番をボギーにしても、カットライン上の通算5アンダーでの予選通過を決めた。

初日はリカバリーがうまくいかないまま「75」を叩いて5オーバー。97位と下位で入った第2ラウンドの最後、午後2時42分スタートの組で巻き返した。4m前後を決めた出だし1番、前半4番(パー5)でバーディ。「良い流れで、もしかしたら行けるんじゃないかって自信になりました」と勢いづいた。

8番までに2つボギーを叩いた後、やんだはずの雨が再び強く降り始めた10番、13番(パー5)でまたバーディを奪う。宵の口に酒が回ったニューヨーカーたちは「ホシノー!!」と大騒ぎ。「すごい雨、暗い雰囲気で、そういう応援をしてくれた。思わず、笑顔が出てうれしかった」と終盤の粘り強いプレーに繋げた。

オークヒルCCで警戒すべき上がり3ホール。予選通過に2打の余裕があった16番は、グリーン左のフェアウェイからショートサイドのピンを狙い過ぎることなく、2パットでボギーを拾った。パーセーブの17番は完ぺきな当たりだった1Wが右サイドの木に弾かれて左ラフに到達する不運。残り230ydあった2打目で、3Iのフェースを開いて強振し花道まで運んでいた。

この日イーブンパーの「70」で回り、スタート時の5オーバーをキープ。「もしも3連続ボギーで予選落ちしていたら…。次の試合はショックで練習ラウンドができなかったかも」という緊張感に打ち勝った決勝ラウンド進出だ。「シネコック・ヒルズGCくらい難しかったので、すごくうれしい」。2018年「全米オープン」で通算18オーバーを喫したコースを引き合いに出して喜んだ。

全米プロは昨年に続いて、メジャーでは自身3回目の週末へ。松山英樹は3オーバー35位、比嘉一貴も同じ59位で予選を通った。本大会で出場した日本勢がそろって決勝ラウンドを戦うのは2016年以来、7年ぶり。最年少の27歳は「天候次第ですけど、アンダーパーを目指してちょっとずつ順位を上げたい」と上を見た。(ニューヨーク州ロチェスター/桂川洋一)

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