マルチェッロ駆るメルセデスAMG GT3、コースレコードの驚速ラップでニュル24時間のポール獲得

 5月19日、ドイツ・ニュルブルクリンクで、ADACトタルエナジーズ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間)の決勝グリッドを決定するトップクオリファイ1(TQ1)、および同2が行われ、ラファエル・マルチェッロがドライブしたチームビルシュタインの4号車メルセデスAMG GT3(マルチェッロ/ルカ・ストルツ/フィリップ・エリス/エドアルド・モルタラ組)がポールポジションを獲得した。

 前日に実施された予選1/2と、19日(金)に行われた予選3回目を経て迎えたトップクオリファイ。同セッションに進んだ30台あまりの車両をふたつのグループに分けるかたちで行われたこの予選の前半は、リカルド・フェラー駆る16号車アウディR8 LMS GT3エボII(シェラースポーツPHX)が8分10秒046というタイムをマークし、アレクサンダー・シムズが乗り込んだ同チームの5号車アウディR8 LMS GT3エボIIとワン・ツーでトップクオリファイ2(TQ2)への進出を決める。

 最終予選となるTQ2では、4号車メルセデスAMG GT3を駆るチームビルシュタインのマルチェロが、コースレコードを0.47秒上回るトップタイム8分9秒058を記録。チームゲットスピードのマロ・エンゲルがドライブする3号車メルセデスAMG GT3が記録したタイムに0.422秒差で勝り、同じメルセデスAMG GT3とのタイムバトルを僅差で制した。

 3番手には、上位勢で唯一計測2周目にタイムを更新したケルビン・ファン・デル・リンデのドライブする27号車ランボルギーニ・ウラカン GT3エボ(ABTスポーツライン)が2番手と1.018秒差の8分10秒498で入り、ニック・キャッツバーグ駆る30号車フェラーリ296 GT3(フリカデッリ・レーシング・チーム)が、0.02秒差の8分10秒518でセカンドロウ4番手につけている。

2023ニュルブルクリンク24時間レース 27号車ランボルギーニ・ウラカン GT3エボ(ABTスポーツライン)

■スバルWRXがSP4Tクラスポールを獲得。アドバンカラーの102号車BMWはタイヤバリアにクラッシュ

 総合5番手はアウディ勢最上位となる5号車(シェラースポーツPHX)、6番手にはポルシェ勢最高位の44号車ポルシェ911 GT3 R(ファルケン・モータースポーツ)が続き、僚友33号車(ファルケン・モータースポーツ)は、総合14番手となるタイムを記録している。

 ADVAN(アドバン)カラーをまとう2台のBMW M4 GT3(ワーケンホルスト・モータースポーツ)はTQ1に出走し、101号車が13番手となるタイムを記録して総合27番手のグリッドを獲得した。

 僚友102号車はセッション開始5分弱の時点で、コーナリング中にフロントアクスルのトラクションを失ってタイヤバリアにクラッシュを喫した。セッションは赤旗中断となり、マシンは左フロント部分を大破。102号車はTQ1をノータイムで終え、総合34番手から決勝レースを迎えることとなった。

 トヨタGRスープラGT4でSP10クラスに参戦するトーヨータイヤ・ウィズ・リング・レーシングは、71号車が予選で8分55秒618をマークして総合47番手/クラス3番手グリッドを獲得。チームメイトの70号車は総合65番手/クラス12番手となった。SP4Tクラス優勝を狙うスバルテクニカインターナショナルの114号車スバルWRXは、8分56秒622というタイムで総合58番手/クラスポールポジションを獲得している。

 第51回大会となる2023年ニュルブルクリンク24時間レースの決勝は5月20日(土)現地16時(日本時間23時)にスタートが切られる予定だ。

2023ニュルブルクリンク24時間レース 44号車ポルシェ911 GT3 R(ファルケン・モータースポーツ)
2023ニュルブルクリンク24時間レース クラッシュを喫した102号車BMW M4 GT3(ワーケンホルスト・モータースポーツ)
2023ニュルブルクリンク24時間レース クラスポールを獲得した114号車スバルWRX(スバルテクニカインターナショナル)

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