広島の夜にVIPなオーラ その正体は? ドイツの「ロボット」 ショルツ首相の日本食体験

G7広島サミットにあわせて、各国首脳が来日した18日夜、広島市中区・白島通りの交差点にも多くの警察官が配置され、交通規制が実施されていました。

近くの住民たち
「すごいですよね。見ての通り100人以上いますよね。誰が来るんですかね、これ。

「ヘリコプターが飛んで、車が止まっていたので、誰か来るのかな」

取材をした午後7時ごろから、この区域一帯はものものしい雰囲気に包まれていました。

そして、午後8時20分―

車から降りると同時に、多くのSPに囲まれ、のれんのかかった飲食店へと入っていきます。白島に突如、現れたのは、いったい誰なのでしょうか?

近くの住民
「たぶん、ドイツ(の首相)。『調整』で食事かな。あの車に付いている国旗がドイツ」

どうやら、店内に入っていったのは、ドイツのショルツ首相。訪れたのは、「料理一門会 笹組」が展開する「調整」という日本料理店でした。

記者
「お店の前が囲まれていますね。厳重体制」

そして、入店から2時間が経過…。

記者
「そろそろ出てきそうですね」

店の前は再び、厳重警戒。そして…

記者
「ショルツ首相です。ショルツ首相が出てきました。お食事を終えたショルツ首相です。車に入っていきました。すごい厳重体制でお店から出てきました」

感情を変えず、淡々と話す姿にドイツ国内でつけられたあだ名は「ロボット」。店内では、どのように時間を過ごしていたのでしょうか?

日本料理店 「調整」店主 米田博貴 さん
「夫婦仲良く話をずっとされていました。お2人が楽しそうに会話しながら料理をつまむみたいな感じでした。掘りごたつの席で召し上がりました」

― 来店は事前に決まっていた?
「1か月前くらいに決まった。ドイツ領事館の方が以前、店の系列店を訪れて(料理が)おいしかったということで、G7サミットのときにどこ行こうかってなったと。あと、うちの店が広かったので選んでもらえた」

来店が決まった1か月前からショルツ首相の要望を聞いた特別メニューを考案し、ドイツ語のメニュー表も作成しました。

さらにおみやげとして、ご夫婦のネーム入りのおはしをプレゼントしたそうです。

日本料理店 「調整」店主 米田博貴 さん
― どんな料理を食べられた?
「広島の食材を念頭において、日本食でおもてなししたいなと思っていたので、和食ベースで和食料理をご提案した」

「肉が好きだいうことで、肉を多めにしてほしいというご要望はありました。感想はよくわからなかったが、うなぎのだし巻き卵は一番喜ばれたような気がします」

― ちなみにお会計はどれくらい?
「お会計は、まだしていないです。帰られたばかりなので、請求書を後日、送ります。値段はまだわからない。計算もしていないです。きょう、日本に来日されて、日本食が食べたいということだったので、できるだけ日本食を食べてもらった。楽しそうにお食事されていたのでよかったなと思います」

© 株式会社中国放送