第107回インディ500予選1日目はローゼンクヴィストがトップ。琢磨は7番手。ポール争いはマクラーレンvsチップ・ガナッシか?

 NTTインディカー・シリーズ第6戦にスケジュールされた第107回インディアナポリス500マイルレース。21日に予選1日目の走行が行われ、フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレン)がトップスピードを記録した。

 チップ・ガナッシ・レーシングから挑む佐藤琢磨は、7番手で予選1日目を終え、翌日のTOP12クオリファイに進出している。

 少し涼しい中でスタートした第107回インディ500の予選1日目。現地11時より走行がスタートする。

 1周のウォームアップを行い、アテンプトと呼ばれる連続4周の平均速度で争うインディ500の予選。金曜のセッション終了後のくじ引き順に34台のアテンプトが行われる。

 最初にアテンプトはライアン・ハンター-レイ(ドレイヤー&レインボールド)。平均231.613mphを記録する。

 好調チップ・ガナッシ・レーシグの1番手はマーカス・エリクソン。6番目にアテンプトすると1周目を233.324mph、2周目は少し落とし232.681mph、3周目は232.629mphでキープし、ラストを232.309mphで平均232.735mphを記録しトップに立つ。

 8番目にアテンプトしたアレクサンダー・ロッシ(アロウ・マクラレーン)は1周目を234.177mph、2周目は233.757mphと落とす3周目も233mph台、ラストは232mph台で平均233.528mphと一気にスピードアップしエリクソンを逆転。昨年のポールシッターのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が続いてアテンプトするも平均232.914mphでロッシには届かない。

アレクサンダー・ロッシ(アロウ・マクラーレン)

 11番目にアテンプトとなったルーキーのベンジャミン・ペデルソン(AJフォイト)は、平均232.739mphを記録しエリクソンを上回る3番手に入る。

 13番目にアテンプトとなったフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレン)は、1周目にディクソンを上回る233.547mphで走行。233mph台でまとめラストは232.669mphで平均233.099mphでディクソンを上回り、マクラーレン勢がワン・ツーとなる。

 なかなかスピードが伸び悩むなか、21番目のアテンプトのリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)がロッシに迫る。1周目を233.902mphで走行し、徐々にスピードを落とすも最後は232.940mphで走行し平均233.395mphでローゼンクヴィストを交わし2番手。

 続いてアロウ・マクラーレンのパト・オワードがアテンプトへ。1周目を233.829mphで走行し、2周目は233.381mph、3、4周目は232mph台に落としてしまい平均233.252mphで3番手に続く。

 25番目にアテンプトは佐藤琢磨。ウォームアップを221.026mphで走行し、1周目を233.533mph、2周目は233.245mph、3周目を232.799mph、最後は少しスライドしてしまい231.857mphと落として平均232.857mph。ディクソンに続く6番手となる。

 27番目のサンティーノ・フェルッチ(AJフォイト)も3周目まで233mph台のスピードを見せ平均233.147mphで4番手。シボレー勢がトップ5を占める。

 続いてチップ・ガナッシのアレックス・パロウが登場。1周目を234.248mphとここまででの最速ラップを記録。2周目、3周目まで233mphで走行するも最後は232.540mphに落とし平均233.398mphでロッシを抜くことはできず2番手止まり。

アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)

 34番目のアテンプトとなったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は、トラブルかガレージに戻りアテンプトせず。残り約4時間の再アテンプトタイムとなる。

 再アテンプトは2列に並んで行われ、自身が持っている暫定グリッドをキャンセルし再アテンプトを行うレーン1が優先される。

 ハンター-レイがすぐさまアテンプトを行うもスピードを伸ばせず、トップ12を目指し各車アテンプト合戦が続く。このタイミングでまだアテンプトを行っていなかったニューガーデンもアテンプトへ。平均232.542mphでチームメイトのスコット・マクラフランを交わし12番手に滑り込む。

 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は再アテンプトで11番手に入り、チームメイトのニューガーデンがトップ12から脱落。トニー・カナーン(アロウ・マクラーレン)もポジションアップを狙うも12番手のエド・カーペンターと同スピードで13番手となる。

 7番手のディクソンもレーン2から再アテンプトへ。高い路面温度のなか、3周目まで233mph台で走行し、平均233.375mphで4番手に浮上する。

 残り約2時間で佐藤琢磨も再アテンプトへと向かう。ウォームアップを221.270mphで走行すると1周目を234.085mphとスピードを見せ、2周目は233.619mph、3周目を232.810mphと少し落とし、ラストは232.779mphで平均233.322mph。ディクソンに続く5番手に浮上する。

 エリクソンは3度目のアテンプトで233.030mphでポジションをひとつアップし9番に。カイル・カークウッド(アンドレッティ・オートスポート)もスピードアップを果たし12番手に浮上。徐々に日も傾き、再アテンプトのレーン2は各車が並び慌ただしくなる。

 再アテンプトを行ったカナーンは、1周目を234.057mphで走行。2周目、3周目も233mph台を記録し、平均233.347mphで琢磨を交わし5番手へ。

 さらにローゼンクヴィストが再アテンプトを行い、1周目をここまでの最速となる234.329mph、2周目も234.310mphで走行。3周目を233.780mph、ラストは233.372mphでまとめ平均233.947mphでロッシを交わしトップに浮上する。

 走行時間も残りわずかとなり、最後にアテンプトとなったのはクリスチャン・ルンガー(レイホール・レターマン・ラニガン)。230.522mphで30番手のキャサリン・レッグ(レイホール・レターマン・ラニガン)を交わすことができず、チームメイトのグラハム・レイホール、ジャック・ハーベイ、そしてデイル・コインのスティング・レイ・ロブとラストロウグリッドを予選2日目に争うことになった。

 予選1日目トップは、再アテンプトで更新したローゼンクヴィスト、2番手にロッシが続きマクラーレンがワン・ツー・3番手にパロウが入り、琢磨は7番手でトップ12クオリファイに進むこととなった。

 13番手のカーペンターから30番手のレッグまではグリッドが決定。マクラーレンとチップ・ガナッシともに4台がTOP12クオリファイに進んでおり、マクラーレンvsチップ・ガナッシのポールポジション争いに注目だ。

予選を通過し30番グリッド決定を喜ぶキャサリン・レッグ
不振のレイホール・レターマン・ラニガン。グラハム・レイホールは予選1日目バンプアウトに

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