通園バス 置き去り防止安全装置全国調査へ 小倉担当相、佐世保で表明

通園バスの安全装置について説明を受ける小倉こども政策担当相(右から2人目)=佐世保市上相浦町、相浦幼稚園

 小倉将信こども政策担当相は20日、視察先の佐世保市で、通園バス園児置き去りの再発防止に向けて設置を義務化した安全装置について、全国的な設置状況調査を始めることを明らかにした。熱中症などのリスクが高まることから「全国の自治体に6月末までの装備を早急に進めるよう促していく」とも述べ、設置を加速させたい考えも示した。
 政府は昨年10月、静岡県の通園バス置き去り死事件を受けた関係府省会議で、安全装置設置を柱とした緊急対策を決定。全国調査は4月に設置が義務付けられてから初めて。小倉氏は「可能な限り6月中に終えたい」とした。
 対象は通園バスを保有する保育所や幼稚園などで、今月15日時点の設置状況と、6月末時点の設置予定状況を尋ねる。全国の自治体に対しても設置状況の積極的な公表を働きかけるという。
 視察では、認定こども園の相浦幼稚園で通園バスの送迎を見学。内橋亮太園長らから、登園管理システムや安全装置の仕組みについて説明を受けた。
 小倉氏は、大村市婚活サポートセンターも訪問。本県の結婚支援施策について県市の担当者や支援を受けて結婚した男女らと意見交換した。小倉氏は「長崎の取り組みを参考にしながら全国に広めたい」と述べた。

© 株式会社長崎新聞社