【奈良おすすめ土産】奈良市最古の和菓子店の新銘菓「さるさわの月」実食ルポ

大和の国、奈良。奈良市でもっとも古い歴史のある和菓子屋さん「千代乃舎竹村」。日本の饅頭の始祖や献上品など、昔ながらの由緒正しい和菓子が並びますが、今回紹介するのは新銘菓「さるさわの月」。「南都八景」のひとつ“猿沢池の月”を表現した、情緒ある和洋折衷のお饅頭です。

奈良市で最古の和菓子屋・千代乃舎竹村

元禄14年(1701年)創業の「千代乃舎竹村」。天皇家への献上菓子、春日大社や東大寺など南都各社寺の御用菓子などが並ぶ、奈良市最古の和菓子店です。食材を厳選し、古事記や万葉集などで詠われた大和の四季や物語を丁寧に御菓子に表し、代々伝統を継承しています。

「近鉄奈良駅」からすぐ、東向商店街内にある本店では、春秋に開催される西大寺大茶盛式の時には「西大寺餅」、冬の東大寺二月堂修二会(お水取り)の期間中は「御堂椿」など、季節のお菓子も店頭限定で並びます。甘味処も併設され、鹿紋様麩焼「野守の鏡」をのせた「わらび餅ソフト」などの甘味や飲み物もあり、持ち帰りも可能。観光のお土産選びや休憩にぴったり!

新奈良銘菓「さるさわの月」

江戸期からの落雁「青丹よし」、饅頭の始祖「奈良饅頭」などの代表銘菓の中に新登場した「さるさわの月」。その由来は、「南都八景」に数えられ、「日本百名月」にも認定されている「猿沢池の月」の景色にちなんでいます。パッケージにも名月を描き、趣があるお土産です。

奈良の名所、猿沢池。凪いだ池では亀が泳ぎ、目の前には興福寺の五重塔。南都焼討の歴史があったことを感じさせないほど、訪れる人の心を穏やかに包み込む風景です。池畔には「釆女神社」(春日大社末社)を祀り、中秋の名月の釆女祭では、雅楽を奏で、池には花扇を浮かべて、釆女を慰め人々の幸せを願います。お菓子をいただく前に、添えてある由来の読み物を一寸拝読。

そんな大和の情景をお饅頭で表現した「さるさわの月」(税込1,150円/6個入)。個包装の袋も艶々で品があります。

猿沢池の上空に浮かぶ名月に見立てて、手のひらにコロンとのる小ぶりのお饅頭。一見和菓子ですが、外側はアーモンド風味のクッキー生地で、中に白あんを包み込んだ和洋菓子なのです。

香ばしい焼き色のクッキー生地は、ホロッとやわらかく、甘さ控えめで風味がよく、食感も味わいも繊細……。中の白あんはバターと卵のコクがあり、洋風ですがミルク感が強すぎず、白あんの甘みが豊かでしっかり和菓子感があります。小ぶりですが、和心を感じさせ、1個で満たされる存在感があるのです。

クッキー生地なので、試しにトースターで焼き色が付く程度に少しだけ温めてみました。クッキー感が増して生地はサクサクと香ばしく、白あんのバターがほどよくとろけて、また違った味わいを発見!

オンラインと関東でも購入可能

今回購入したJR奈良駅「奈良銘品館」のほか、奈良市内では、近鉄奈良駅や奈良公園バスターミナルのお土産店、近鉄百貨店奈良店(地下1階「大和路ショップ」)でも販売。関東では、東京・西武池袋本店の「諸国銘菓」で販売されており、オンラインでも購入できます。

コーヒーやお茶にも合い、子どもにも和菓子のよさを味わってもらえる新しい銘菓。目を瞑り、南都八景の美しい景色をじっくりと味わいました……。

さるさわの月

税込価格:1個185円、6個入1,150円、10個入1,950円、15個入2,880円

賞味期限:20日

千代乃舎竹村

住所:奈良県奈良市東向南町22(東向商店街)

電話:0742-22-2325

営業時間:10:00~17:00

定休日:木曜

交通:「近鉄奈良駅」から東向商店街を南へ徒歩約3分、「JR奈良駅」から徒歩約15分

公式サイト(オンライン販売):https://chiyonoya-takemura.jp

(奈良県内の取扱店舗)

GOTO-CHI奈良店

奈良銘品館 JR奈良駅店

奈良銘品館 奈良公園バスターミナル

奈良銘品館 三条通店

近鉄百貨店 奈良店 大和路ショップ内

(購入店舗)

奈良銘品館 JR奈良駅店

住所:奈良県奈良市三条本町1-1 ビエラ奈良 2F

営業時間:10:00~21:00

定休日:施設に準ずる

交通:「JR奈良駅」2階直結

公式サイト:https://www.narameihinkan.com/

[all photos by kurisencho]

※2023年5月現在の情報です。時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。

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