F16戦闘機ウクライナ供与へ 空軍力増強、夏から訓練

バイデン米大統領(右)と会談するウクライナのゼレンスキー大統領=21日、広島市(ロイター=共同)

 バイデン米大統領は21日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に参加したウクライナのゼレンスキー大統領と広島市で会談し、欧州の同盟国による米国製F16戦闘機のウクライナ供与を容認する考えを伝えた。記者会見で、米国はウクライナ軍パイロットを訓練すると説明。英国も夏に訓練を始める方針で、欧州諸国による戦闘機供与や運用に向けた「戦闘機連合」創設の環境整備が加速した。

 F16が投入されれば、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対抗する上で必要な空軍力の増強となるが、実戦配備には時間がかかる見通し。バイデン氏は会談で、ウクライナ軍が準備する反転攻勢に向け、新たな軍事支援を実施すると表明した。

 バイデン氏は記者会見でF16をロシア領土への攻撃に使わない「保証」をゼレンスキー氏から得たと語った。侵攻が続く限り「経済的、人道的、軍事的支援を続ける」とも強調した。

 ホワイトハウスによると、米政府は新たに3億7500万ドル(約517億円)相当の弾薬などを提供する。

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