上井邦浩 背水の陣でシード維持に10万円弱届かず

最終18番ではバーディパットを沈めて拳を握った(撮影/内山孝志朗)

◇国内男子◇ゴルフパートナーPRO-AM トーナメント 最終日(21日)◇取手国際GC(茨城)◇東コース6804yd(パー70)◇曇り(観衆3400人)

10位タイで迎えた最終18番。2打目をピン1.5mに絡めた上井邦浩は、グリーン横のリーダーボードで自分の順位を確認した。「ボードが(途中に)まったくなかったので、これを入れないとダメだと思った緊張してきた」。勝負のバーディパットは「結構強く打った」。ボールはカップに沈み、小さくガッツポーズ。7バーディ、1ボギー「64」は4日間でベストスコアとなり、ホールアウト時点で通算17アンダーの「6位タイ」に浮上した。

最終日は4日間でベストの「64」(撮影/中野義昌)

昨秋から左母指腱鞘炎を理由にツアーを欠場しており、今大会は特別保障制度で出場権を得た4戦のラストゲーム。次戦以降のシード維持には「2人までの7位タイ」に入り、186万7416円以上の賞金を獲得する必要があった。昨年のQTは「ゴルフができてなかったし、受けても意味がない」と出場を見送ったため、今季は出場優先順を決めるQTランキングがない。つまりノルマを達成しないと、下部ABEMAツアーにも出られない“背水の陣”で今大会を迎えていた。

「きょうはツキもあった。まあ、やれることはやりました」とこの日のプレーには充実感をにじませた。最終日は午前8時30分にスタートし、最終組の9組前でプレーを終え、最終順位が確定する前にコースを後にした。しかし、後続組がスコアを伸ばし、最終順位は「4人の7位タイ」に…。シード維持には9万8916円届かなかった。

ただ、トップ10に入ったことで次週「ミズノオープン」(5月25日~/岡山・JFE瀬戸内海GC)の出場権は得た。また、ことしのQTは22年の出場権を行使しなかったことでファイナルステージから出場できる。シード復帰へ、40歳の戦いは続く。(茨城県つくばみらい市/内山孝志朗)

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