「中村俊輔は攻撃は素晴らしかったけど守備では助けてくれなかった」元セルティックDF、ロナウジーニョとのプロデビュー戦で七転八倒

日本人選手が多く所属するセルティックだが、元祖と呼べる存在なのが中村俊輔だ。

2007-08シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでは、俊輔擁するセルティックはバルセロナと対戦している。

元セルティックDFポール・カディスはそのバルサ戦がプロデビュー戦だった。主に右サイドバックとしてプレーした当時20歳だった彼は、『Under The Cosh』で当時をこう振り返ったそう。

「自分が何をしようとも、もし罵倒されても、彼ら(チームやファン)が若造である自分を気遣ってくれると分かっていた。でも、もしうまくいったらあらゆるものを得られたので大丈夫だった。

バルサとの対戦は次元が違う。ハーフタイムには監督からロナウジーニョへの対応について怒鳴られたよ。

中村俊輔は攻撃では素晴らしかったが、守備では自分の助けにはならなかった。

だから、(バルサの左SBエリック・)アビダルが面白がってオーバーラップしてきた。自分はてんやわんやだったよ。でも、すごい経験だった。

ロナウジーニョらとの直接対決とかね。それまで感じたことがないほど強烈だった。ボールが入ってくるやいなや、彼はまずぶつかってきた。

自分が息切れから立ち直ることにはボールははるか遠くにいっていたよ」

プロデビュー戦でロナウジーニョらと対峙したのは強烈な体験だったとのこと。

ただ、その翌日にはある少女が彼に妊娠させられたと訴える記事が新聞に掲載されることになったそう。

「火曜夜にプレーしたけれど、水曜朝には同じ日に新聞の一面と裏面を飾ることになった。

ある少女が子供の父親は自分だと言いだした。嘘っぱちだったけどね。

『ロナウジーニョとの写真を見ろよ』なんて言いながら裏面を見たらその記事があった。

(新聞は)その話を6週間ほど前から用意していたんだ。でたらめだったけど、彼女はその絵空事を新聞社に売り込み、彼らはそれを刷った。

自分はDNA検査をしなければいけなかった。その時は彼女にそうかもしれないと思わせられたが、3か月後にはそうでないことが判明したよ」

カディスはセルティックで22試合に出場した後に退団。

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35歳になった現在はヘリフォードという英下部チームで監督を務めている。

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