米大統領、債務上限で譲歩 138兆円歳出削減も

米国会議事堂=21日、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は21日、債務上限引き上げを巡り、ツイッターに「1兆ドル(約138兆円)以上の歳出削減計画を提示した」と投稿し、削減を求める野党共和党側に一定の譲歩をする用意があることを明らかにした。バイデン氏は同日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)から帰国する機上で、共和党のマッカーシー下院議長と電話で会談し、22日に改めて直接会談することで一致した。

 政権と共和党の担当者による19日の協議は物別れに終わり、20日は協議を見送っていた。バイデン氏は事態打開へ歳出削減計画を示したが、この計画で共和党が上限引き上げに応じるかどうかは不透明だ。政府は引き上げなければ6月1日にも資金繰りに行き詰まると警告を繰り返している。期限が迫る中、デフォルト(債務不履行)の懸念は払拭されていない。

 バイデン氏はツイッターで「下院共和党は、自分たちの要求だけを押し通せる超党派合意はないとそろそろ受け入れる時期だ」と強調し、共和党側にも譲歩を促した。

バイデン米大統領との電話会談後、記者に説明する野党共和党のマッカーシー下院議長=21日、米ワシントン(AP=共同)

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