スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、6月3〜4日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される2023スーパーGT第3戦『SUZUKA GT 450km RACE』の参加条件を5月19日付けで発表した。GT500クラス、GT300クラスともに大きな変更はない参加条件となっている。
スーパーGTでは、各レース前に参加条件が提示され、各車両はこれに従った条件で参加しなければならない。共通規定で争われるGT500クラスでは大きな調整はないが、GT300クラスではGT300規定車両、GT300マザーシャシーにそれぞれ条件が示されるほか、GT3車両はSROモータースポーツ・グループとの協定により、SROが各コース特性に従い設定した性能調整が適応される。
2023年第3戦に向けては、GT500クラスは前戦から変更点はない。GT300クラスについては、FIA-GT3車両のBoPおよび車両重量、一部車両のエアリストリクター径の数値が変更になったほか、最大過給圧についても鈴鹿大会に向けた調整が行われている。なお、GTA-GT300規定車両、GT300マザーシャシーに変更はない。
※太字:第1戦からの変更箇所
I.GT500クラス
参加車両については、SpR第23条サクセスウエイト制に従った燃料流量リストリクターを装着すること。燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径25.0mm)が引き続き適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
II.GT300クラス
GT300
競技車両 最低重量 エアリストリクター径 BoP 重量 車両重量 備考
スバルBRZ 1200kg None +65kg 1265kg 過給圧は別表参照
レクサスLC500h
1250kg
29.67mm×2
+70kg
(ハイブリッド重量含む)
1320kg
トヨタGRスープラ 1250kg 29.67mm×2 +40kg 1290kg
トヨタGR86 1250kg 29.67mm×2 +40kg 1290kg
*1 2023年JAF国内競技車両規則第3章第10条 10.3.2 に従った燃料補給装置給油リストリクター(内径φ33.0mm)が適用される。
*2 ハイブリッド車両についてはGTAが別途指定するデータを提出しなければならない。
*3 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
*4 燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径φ27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
GT300マザーシャシー
競技車両 最低重量 エアリス径:1 個 エアリス径:2 個 BoP 重量 車両重量 備考
トヨタ86 MC 1100kg 40.00mm x1 28.29mm x2 75kg 1175kg
*1 2023年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2 に従った燃料補給装置給油リストリクター(内径φ33.0mm)が適用される。
*2 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
*3 燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径φ27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
*4 車両に搭載できる燃料の総容量は110L以下とする。
FIA-GT3
競技車両 公認番号 最低重量 BoP 車両重量 エアリス径 最低地上高 給油リス 備考
ホンダNSX GT3 2022
GT3-047
1260kg
50
1310
None
F:66mm
R:66mm
35mm
アウディR8 LMS 2022
GT3-038
1260kg
40
1300
2x 36mm
F:65.5mm
R:128mm
31mm
*4
BMW M4 GT3
GT3-053
1265kg
45
1310
None
F:82.5mm
R:81.5mm
32mm
ランボルギーニ・ウラカンGT3 2019
GT3-040
1230kg
80
1310
2x 39mm
F:70mm
R:128mm
30mm
*5
レクサスRC F GT3
GT3-046
1300kg
5
1305
2x 38mm
F:90mm
R:280mm
33mm
メルセデスAMG GT3 2020
GT3-042
1285kg
35
1320
2x 34.5mm
F:81mm
R:87mm
33mm
Lambda Min 0.92
ニッサンGT-RニスモGT3
GT3-048
1285kg
35
1320
None
F:124mm
R:165mm
34mm
*1 FIA-GT3はFIAが指定するディメンションに従った形状を有するエアリストリクターを装着しなければならない。
*2 給油リストリクターの形状は、最少内径を除いて、2023年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2 第3-2図「流量リストリクター」の形状を維持しなければならない。
*3 搭載する追加ウエイトは、2023年国際モータースポーツ競技規則付則J項257A条第204項に従って搭載しなければならない。
4 Krontec 88K SLを使用する場合の数値を上表は示す。その他のkrontec製リグを使用する場合、29mm*とする。
*5 Krontec 88K SLを使用する場合の数値を上表は示す。その他のkrontec製リグを使用する場合、28mmとする。
最大過給圧
スバルBRZ
ホンダ
NSX GT3
ニッサンGT-R
ニスモGT3
BMW M4 GT3
[rpm]”
過給圧レシオ
@Lambda
過給圧レシオ
@Lambda
過給圧レシオ
@Lambda
過給圧レシオ
@Lambda
4000
1.87 @0.88 1.90 @0.88 2.33 @1.10
4250
2.38 @1.10
4500
1.91 @0.88 1.87 @0.88 2.44 @1.10
4750 3.95 @0.92
2.47 @1.10
5000 3.88 @0.92 1.93 @0.88 1.83 @0.88 2.50 @1.10
5250 3.70 @0.92
2.54 @1.10
5500 3.56 @0.92 1.95 @0.88 1.77 @0.88 2.58 @1.10
5750 3.38 @0.92
2.62 @1.10
6000 3.16 @0.92 1.97 @0.88 1.74 @0.88 2.66 @1.10
6250 3.00 @0.92
2.70 @1.10
6500 2.81 @0.92 1.99 @0.88 1.71 @0.88 2.61 @1.10
6750 2.74 @0.92
2.51 @1.10
6900
1.67 @0.88
/ 7000
2.59 @0.92 1.97 @0.88 1.51 @0.88 2.38 @1.10
/ 7250
2.43 @0.92
2.23 @1.10
/ 7500
2.27 @0.92 1.94 @0.88
2.10 @1.10
8000
1.50 @0.88
8100
上記過給圧は過給圧レシオであり、GTAが公示する基準大気圧に上記レシオをかけて最大過給圧が決定される。 チームは各イベントにおいてGTAが発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。
GTAロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms以上、 規定過給上限値より+10mbarを記録した場合、審査委員会に報告される。
規定過給圧に対し、線形補間を適用する。
III.燃料補給装置給油ホースリストリクターの取付 以下略