生後8か月の男の子 保育所でリンゴを食べ意識不明の重体 愛媛県が特別監査へ

愛媛県新居浜市内の保育所で生後8か月の男の子がリンゴを食べた後、意識不明となっている事故を受け、県は近く、施設への特別監査を行い安全管理に問題が無かったか調べる方針です。

(保育所を運営する新居浜社会福祉事業協会藤田康・理事長代理)
「安心、安全であるべき保育園において、このような事故が発生したこと、園児の安全を確保できなかったこと、大変申し訳なく思っています」

「新居浜上部(じょうぶ)のぞみ保育園」では、16日午前、生後8か月の男の子が離乳食のリンゴを口にした直後、呼吸困難に陥り一時、心肺停止状態になったということです。

(新居浜社会福祉事業協会細川真由美・事務局長)
「白身魚のペーストを一口飲み込んだあと、次に刻んだリンゴを2つ口に入れた。様子がおかしいため、保育士と看護師が食べ物が詰まったと思い、吐き出さそうと背中をたたいたが顔色が変わったため、園長に知らせ救急車を呼んだ」

男の子は病院に到着後、蘇生しましたが、現在も意識不明の重体です。

男の子が食べたのは、長さ7ミリ、厚さ3ミリほどに刻んだリンゴ2切れだったということです。

これについて、専門の小児科医は…

(緑園こどもクリニック 山中龍宏院長)
「果物の(生の)リンゴは少なくとも、離乳期の子供に対しては与えない方がいい。8か月ですと歯も前の歯が上2本、下2本生えているのかそれぐらいの状態なので、噛み切れない。8か月のお子さんは舌で潰せるくらい、ほとんどどろどろの状態のものを食べさせるのが基本」

男の子は今月、入園し、事故の前日から給食を始めたばかりでした。

事態を重く見た県は、近くこの施設に対し、児童福祉法に基づく特別監査を行い、離乳食の調理や提供の仕方など安全管理に問題が無かったか調べる方針です。

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