外来カイガラムシに新薬剤 鹿児島県、効果検証へ

ソテツの葉に付着した外来カイガラムシ=8日、鹿児島県奄美市

 昨秋以降、鹿児島県・奄美大島で国内初確認の外来カイガラムシによるソテツの被害が多発していることを受け、同県は22日、既存品とは異なる作用を持つ薬剤を使い、駆除効果を検証する方針を固めた。被害の拡大抑止が狙いで、6月以降の実施を目指している。

 県によると、外来カイガラムシの名称は「アウラカスピス ヤスマツイ」。タイなど東南アジア原産で世界各地で急速に分布を拡大している。ソテツ科の植物に寄生し、繁殖力が強い。

 昨年末に主要道沿いで薬剤を塗布したが根絶に至らず、県はソテツ内に取り込まれた薬剤を、樹液を吸うことでカイガラムシが取り込み、死滅させるタイプの薬剤を使用することにした。

© 一般社団法人共同通信社