子ども未接種、親は副反応を重視 コロナワクチン

新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける男子生徒=2021年

 子どもへの新型コロナウイルスワクチン接種を検討する際、接種させた親は周囲の流行状況を重視した一方で、接種させていない親は日本人の副反応に関するデータを重要な判断材料にしていることが22日、埼玉医大などの研究チームによる調査で分かった。

 日本人の子どものワクチンのうち5~11歳の接種率は1回目で20%台と低迷。誤った情報やデータ不足が影響している可能性も指摘される。チームの是松聖悟・埼玉医大教授は「接種をするしないの選択ができるよう、迅速で正確な日本人の有効性、副反応などのデータを国民に分かりやすく積極的に伝えることが必要」としている。

 チームは2022年11月~23年3月、埼玉県内の小児科などを通じ、15歳以下の子どもがいる保護者を対象に、子どもの接種を考える際に何を判断材料とするかを複数回答で尋ねた。948人から回答を得た。接種経験がある子どもは274人で、633人の子どもが一度も接種していなかった。

 全体では周囲の流行状況が40.4%と最も多かった。

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