青森市長選 関県議が出馬正式表明 「物価対策」など公約8項目

会見で市長選出馬への思いと公約を語る関氏

 青森市区選出の県議・関良氏(65)=無所属、4期=は22日、青森市内で記者会見し、青森市長選(28日告示、6月4日投開票)に無所属で出馬すると正式に表明した。物価高騰や人口減少などの課題に対し「政策を作って実現できる市長の立場で、市民一人一人のために頑張りたい」と語った。併せて「緊急物価高騰対策」「高齢者、障がいのある人が住みやすい街づくり」など8分野の公約を発表した。

 関氏は、前青森市長が知事選立候補に伴い辞職の意向を示したことを受け「市長選に関心を持った」と説明。ただ、県議選告示日の3月31日時点で市長の辞職日や市長選の日程が決まっていなかったとして、県議選に出馬したという。

 電気料金やタクシー運賃の値上げが相次いで報道された5月17日に「物価高騰対策は、議員ではできない。政策を作れる市長として取り組みたい」と考え、市長選立候補を決意。22日は会見に先立ち、市長選告示前日の27日付で、県議の辞表を県議会に提出した。

 公約の先頭に物価高騰対策を掲げ、対策本部の設置による迅速な対応を打ち出した。子育て支援策として、国や県と連携した高校生までの医療費無償化拡充を進め、子育て支援金を検討すると表明。老人ホームなどを利用したい人が、無理なく利用できる料金体制の設定を訴えた。

 このほか、首都圏との賃金格差解消に向けた支援、雪害対策窓口の強化、生活道路や私道路の整備なども盛り込んだ。八甲田周辺で計画中の「(仮称)みちのく風力発電事業」は白紙撤回を求める立場を示した。

 関氏は青森市出身、青森商業高校卒。青森市議を経て2011年から県議。社会福祉法人ゆきわり会の理事長を務める。

 市長選には青森商工会議所副会頭の西秀記氏(59)、不動産会社役員の野崎小三郎氏(44)、市民団体「市民連合あおもり」共同代表の大竹進氏(72)が出馬を表明している。

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