メタに制裁金1800億円 アイルランド、過去最大

米IT大手メタの看板=2022年12月、ブリュッセル(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】アイルランドのデータ保護委員会(DPC)は22日、米IT大手メタ(旧フェイスブック)に対し、12億ユーロ(約1800億円)の制裁金を科すと発表した。欧州から米国への利用者データの送信に関し、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に違反すると判断した。GDPRに基づく制裁金としては過去最大規模となる。

 ロイター通信によると、これまではルクセンブルク規制当局が米インターネット通販大手アマゾン・コムに科す決定をした7億4600万ユーロが最大だった。

 DPCはメタに改善を求め、5カ月以内に欧州から米国へのデータ移転を停止するよう求めることも決めた。

 メタは声明で「決定は不当かつ不公正で、他の多くの企業にとって危険な前例となる」と不服を表明し、法的措置に訴える意向を示した。

 EUは2018年に個人データの厳しい管理を求めるGDPRを導入し、EU司法裁判所が20年、それまでの欧米間のデータ移転の枠組みを無効と判断していた。

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