「おにぎりの里」歌で発信 児童に踊り指導、国民文化祭で披露

振り付けを紹介する今町さん(右)=中能登町ラピア鹿島

  ●中能登の有志ら企画

 「日本最古のおにぎり」が見つかった中能登町で、おにぎりのテーマソングが誕生した。タイトルは「ONIGIRI」。町民有志でつくる「中能登おにぎり縁結びの会」が制作し、今秋の国民文化祭で披露する予定だ。歌に合わせて振りも付け、町内の小学生に踊ってもらう。現在はミュージックビデオ(MV)の撮影を進めており、会のメンバーは完成した動画を活用し「おにぎりの里」を発信したいと意気込んでいる。

 作詞作曲は町在住のシンガー・ソングライターで、今年活動の拠点を東京から地元に移した今町衣里(えり)さん(32)が手掛けた。

 今町さんは縁結びの会会員でもあり、歌詞では、旧鹿西町(現中能登町)の杉谷チャノバタケ遺跡で見つかった「最古のおにぎり」が神様への供え物だったとの歴史を紹介しているほか、「おにぎりを通じて多くの人の縁が結ばれてほしい」との願いも込めたという。英語や中国語のフレーズも入れ、国籍に関係なく親しめるようにした。

 振り付けは今町さんの知人で、テレビドラマで流行した「恋ダンス」のMVに出演したダンスチームのメンバーに依頼した。胸の前で両手で三角形をつくるポーズなど、おにぎりをイメージした動作を盛り込んだ。

 縁結びの会では小学校などで出前講座を開催し、広く歌ってもらえるよう取り組む。MVの撮影にはドローンを使うなど、多くの町民が参加できるよう呼びかけている。中能登町は国民文化祭で「最古のおにぎり」を展示する企画展を計画しており、その関連事業として歌と踊りが披露される予定だという。

 今町さんは「多くの人におにぎりの歌と踊りを知ってもらい、ふるさとをもっと盛り上げたい」と意気込み、同会の中條一之会長は「テーマソングをきっかけに、かつてのおにぎりブームも再び起こしたい」と話した。

  ●「ONIGIRI」歌詞

中能登町は杉谷のチャノバタケから出てきた

11月20日に「Tさん」が見つけた

山の神様にお供えするその形

山の形 まるで二等辺三角形

しゃけ 梅 ツナマヨ めんたいこ

昆布 おかかに古代米?

塩むすびも捨てがたい

きょうは何味にしましょうか?

大切なあなたのために

大切なわたしのために

きょうもNIGINIGI握ります

あ~おいしい!

好吃(ハオチー)!Yummy(ヤミー)!

おいしいな ONIGIRI

大切なあなたとの

大切なわたしとの

ご縁が結ばれますように

あなたとわたしを OMUSUBI

※一部抜粋

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