希少「ベニバナヤマシャクヤク」8000本 京都・美山に全国屈指の群生地

杉林の中でかれんに咲くベニバナヤマシャクヤク(南丹市美山町内久保)

 希少なボタン科の花「ベニバナヤマシャクヤク」の観賞会が20日、全国屈指の群生地とされる京都府南丹市美山町内久保であった。多くの愛好家らがかれんで品の良い薄紅色の花に見入った。

 杉林に約8千本が群生。5月の中旬から月末にかけて直径4センチ前後の花を咲かせる。盗掘防止の柵を設置し、除草もして保全に努めている内久保環境・史跡保存会が観賞会を開き、京都市や東京都、愛知県などから約140人が参加した。

 小雨の影響でつぼみの状態のものが多かったが、来場者は「品があってかわいい」と口にしながら盛んに写真に収めていた。同保存会の野谷五三男会長(78)は「内久保の素晴らしい宝物と、それを育む環境を知ってもらい、地域の活性化につなげたい」と話す。

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