リック・ハメル記者が77歳で死去 セントルイス紙で50年以上活躍

カージナルスの地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」に50年以上在籍し、伝説的な野球記者として多くの人々に愛されたリック・ハメル氏が現地時間5月20日に亡くなっていたことが明らかになった。77歳だった。メジャーリーグ公式サイトのマシュー・リーチ記者は「セントルイスという街は、野球選手と同じくらい、野球記者を尊敬する街である。リック・ハメルは謙虚な地元の少年であり、街の象徴とも言える存在だった」と記している。

友人や読者から「ザ・コミッシュ」の愛称で親しまれていたハメル氏は、大学卒業の数年後、1971年に「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」に入社。1973年に初めてカージナルスを担当し、1978年からビートライター(番記者)として活動するようになった。2002年からはナショナル・ベースボール・ライター兼コラムニストに転身し、昨季限りで引退するまで、50年以上にわたってセントルイスで野球記者として活躍してきた。ルー・ブロックやオジー・スミスからアルバート・プホルス、ヤディアー・モリーナ、アダム・ウェインライトまで多くの名選手を取材してきたハメル氏は、最後まで野球への愛情が衰えず、同僚も含め、多くの野球関係者に愛された人物だった。

メジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「リック・ハメルは彼のどの時代においても、最高の野球記者の1人で、最も尊敬される野球記者の1人でもあった。セントルイスや大きなイベントの会場でリックに会うのがいつも楽しみだった」との声明を発表し、ハメル氏の死を悼んだ。2007年に全米野球記者協会の「キャリア・エクセレンス・アウォード」を受賞して野球記者としての殿堂入りも果たしたほか、ミズーリ州とセントルイスの両スポーツ殿堂にも入っている。

昨季限りで「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」を退社したハメル氏だが、それ以降も記者席に姿を見せることがあった。42年連続でオールスター・ゲームを取材し、2つのブッシュ・スタジアムの記者席から7度のワールドシリーズ、カージナルスの3度のワールドシリーズ制覇を見届けた。誰よりも野球を愛し、死を迎える直前まで仕事を続けたハメル氏。メジャーリーグ公式サイトのリーチ記者は、そんなハメル氏を「誰よりも強く、長く、仕事への情熱を持ち続けた人物」と形容した。

The post リック・ハメル記者が77歳で死去 セントルイス紙で50年以上活躍 first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.